おおいた温泉道 三笠雅子さん 岡本屋
大分自動車道別府インターチェンジから車で5分。歴史ある別府八湯の明礬温泉郷にひっそりとたたずむ老舗旅館「岡本屋」(別府市明礬)。自然に囲まれ、ゆったりとした時間が流れる創業141年の温泉宿には、癒やしを求めて遠方からも多くの人が訪れる。
「名人仲間や全国の温泉好きなど、温泉を知り尽くした人たちにも自信をもってお薦めできる」と太鼓判を押すのは温泉道名人の三笠雅子さん(38)=大分市。3年ほど前に初めて訪れて以来とりこになり、数十回通っている。
泉質は単純硫黄泉。淡い青みを帯びた白濁色の柔らかな湯が体を包み込む。ほのかに硫黄の香りが漂う庭園露天風呂に体を沈め、「最初は得意じゃなかったこの香りも今では大好き。自然豊かなロケーション、入りやすい温度、しっとりとした肌触り。すべてにおいて大満足できる湯」と笑顔を見せた。初夏には庭園のツツジ、冬はザボンの湯と四季折々で異なる表情が楽しめるところも魅力の一つだという。
弟家族に勧められ、2012年から温泉巡りを開始。88カ所を回っていくうちに、共同浴場で出会う地元住民との会話や地域に根付いた温泉の魅力にはまっていった。現在では、効率のいい回り方やスケジュールの組み方など、名人同士で頻繁に情報交換。温泉道を通じて知り合った人々とのつながりは全国に広がっている。
「おんせん県」として全国的に知名度が上がった大分の温泉。一方で「経営難でなくなっている共同浴場も多くある。私たち入る側が温泉の良さを広め、情報発信していければ」と力を込める。湯上がり後、思い出したように一言。「引っ越すことにしたんです、大好きな温泉を毎日楽しめる別府市民になります」
=終わり=
みかさ・まさこ 大分市出身。バイオトイレ製造販売会社役員。NPO法人「別府八湯温泉道名人会」の理事としても活動する。九州八十八湯めぐりも制覇。趣味は温泉巡りと食べ歩き。
営業時間は午後1時~3時(受け付けは同2時まで)。料金は800円。定休日は毎週火曜日(宿泊混雑時は入浴のみの利用不可)。問い合わせは(TEL0977・66・3228)。