おおいた温泉道 曽我崇さん 日田・夜明薬湯温泉
日田市から福岡県うきは市に向かう国道沿い、筑後川に架かる夜明大橋近くに夜明薬湯温泉(日田市高井町)がある。飾らないたたずまいと地元常連客が集う様子は、どこか懐かしい。泉質の評判を聞いた入湯客が市外からも訪れる。
2011年に北九州市から日田市に移住した曽我崇さん(45)も常連客の一人だ。「入ったとき体に細かな泡がたくさん付く、“つるぬる”のお湯は美肌の湯だね。気負わない雰囲気もいい」と魅力を語る。
1984年に開業。男湯と女湯を大きな岩で仕切った特徴的な造りの浴場には演歌が響き、昭和の雰囲気が漂う。泉質はナトリウム―炭酸水素塩・塩化物泉。地下1500メートルの天然自噴泉の掛け流し温泉は、飲むこともできる。
給湯口近くの熱めの湯がお気に入りで「浴槽が広いから給湯口から奥まで温度差がある。熱いのが好きな人も苦手な人もいいのでは」と勧める。
もともと温泉通いは趣味で、北九州市在住時から、小国(熊本県)や別府など温泉地へ足を運んでいた。娘の肌トラブルで悩んでいた15年ほど前、うわさを聞き、初めて夜明薬湯温泉へ。約1時間半かけ、家族と週1回通うようになった。2011年4月、田舎暮らしへの憧れから日田市に移住。今も多いときは週に2、3回は訪れる。
サッと入って帰る人、休憩所で雑談しながらくつろぐ人。それぞれのペースで湯を楽しむ。曽我さんも仕事が休みの日は一日中、休憩室と温泉を行き来。「ぼーっと、ぜいたくな時間を過ごしている」という。
「湯に漬かると温泉の神様が降りてきて、迷っていることにひらめきをくれる。温泉に来てしかめっ面する人はいないでしょ。心が和む場所です」
データ: 午前10時~午後9時。大人450円、小学生以下200円、3歳以下100円。家族風呂(50分)は1200円と1000円。火曜日定休。TEL0973・27・2809。
曽我 崇(そが・たかし)北九州市出身。2011年に日田市内で整体院を開業。津江地域の支え合い組織「NPOつえ絆クラブ」の活動に参加。別府八湯温泉道の2巡目に挑戦中。