おおいた温泉道 三ヶ尻美紀さん 別府市御幸・かんなわ ゆの香
湯煙がたなびき、温泉情緒あふれる鉄輪温泉街の「かんなわ ゆの香」=別府市御幸=は大正ロマン漂う旅館。中には男女日替わりの大浴場と、家族湯が二つ。泉質は保温、保湿効果に優れた塩化物泉で「しっとり、つるつるを実感します」。紹介者の三ケ尻美紀さん(48)=大分市=一押しの湯だ。
おかみの葛城さや香さん(40)も誘って、家族湯のレトロ風呂に入浴した。共同浴場風のタイルと「ケロリン」の文字が記された黄色い洗面器がどこか懐かしい。「女子が好きな雰囲気ですね」と三ケ尻さん。湯船の中で首や肩をほぐしながら、「数ある泉質の中で、自分には鉄輪の湯が一番合っている」と流れ落ちる汗を拭った。
別府市亀川生まれの亀川育ち。子どものころは両親と共に近所の温泉に通っていたが、当時は温泉が大嫌いだった。「子ども心に薄暗くて、不気味な感じがした」という。温泉に魅力を感じ始めたのは4~5年前から。「結構いい年になってくると、温泉がいいなあと感じるようになった」
温泉道は2年ほど前に突然思い立った。友人と1年かけて回り、昨年名人位を取得。同時に女性限定の美人温泉道にも挑戦している。大分市から別府市まで自転車で行くことも。「汗をかいた後に入るのは本当に最高です」と笑う。
夫も同郷で「そのうち両親がいる別府に移り住み、毎日温泉に入りたい。目標は別府八湯の88湯を11巡する永世名人」と、未来の温泉ざんまいに夢をはせる。
「別府は狭い街なのに、いろんな泉質がある。今では別府に生まれたことを誇りに思う」。風呂上がりに旅館の看板猫「かぼにゃん」を抱きながら郷土愛を熱く語った。
みかじり・みき 別府市出身。保険会社などを経て、現在は公民館に勤務。趣味はフットサルやヨガなどで汗を流すこと。スポーツ観戦も好きで、大分トリニータの試合に足を運ぶ。
立ち寄り湯は午後1時~同9時。不定休。大浴場は大人500円、小学生以下250円。家族湯は1時間の利用でレトロ風呂1500円、つぼ風呂1800円。旅館で食材を購入すれば地獄蒸し体験ができる。TEL0977・67・2682。