ゆふいん『束ノ間』 とろ~っと美肌効果
由布市湯布院町の中心部から車で約5分。同町川上に、由布岳に抱かれるようにたたずむ落ち着いた雰囲気の古民家の宿「束(つか)ノ間」がある。
フロントを訪ねるとスタッフの庄司宇志(たかし)さん(49)が温かく迎えてくれた。自慢の温泉は強いアルカリ性でナトリウム塩化物泉。高い美肌効果が期待できるメタケイ酸豊富な湯にはとろみがあり、保湿性に優れている。「女性にぜひ薦めたい」と庄司さん。
源泉は無味無臭で無色透明の掛け流し。一番の特徴である湯の色は、空気に触れ日光を浴び時間の経過とともに白濁したコバルトブルーに変化する。まさに自然の恵み。日によって透明からコバルトブルーまでさまざまな表情を見せてくれるので、飽きることなく楽しめるのが魅力だ。
橋本三夫さん(70)=大分市寒田=は月に1回は訪れる常連さん。「泉質が気に入っている。メタケイ酸のおかげで肌の艶がよくなった」。一度入ると病みつきになるという。「色もきれいだし、由布岳が見える露天風呂は広くて開放的。足を伸ばすとリラックスできて、疲れも取れるので来る価値がある」と定年退職後の楽しみを笑顔で話した。福岡県久留米市の隈茂康さん(60)、知子さん(59)夫婦は「初めて来たが、肌がつるつるになってうれしい。また来たい」と満足げに語ってくれた。
何かと慌ただしい年度末。癒やしの空間で、次は家族を連れて“束ノ間のぜいたく”を味わいたいと思った。
(メモ//) 立ち寄り湯の営業時間は午前9時半~午後6時半(受け付けは同6時まで)。定休日は毎週水曜日。入浴料は大人800円、小中学生500円。問い合わせは「束ノ間」(TEL0977・85・3105)。
こりこり地鶏焼き 自家製甘辛ソースが絶品
「束ノ間」から車で約5分、JR由布院駅から程近く、和食やとり天、だんご汁などの郷土料理が味わえる「食楽処 和(なごみ)」がある。店長の帆足和徳さん(50)、由紀子さん(50)夫婦が作る「地鶏焼き定食」(1250円)がお薦め。しょうゆとタマネギがベースの甘辛い自家製和風ソースが、強火でさっと焼き上げた地鶏に絡んでこりこりとした食感と共に口の中に広がる。料理に使う野菜は、ほとんどが自家製。営業時間は午前11時半~午後2時、同6~9時。定休日は毎週水曜日。問い合わせは「和」(TEL0977・28・8131)。