錦温泉 3種の浴槽で体ほぐす
3種の浴槽で体ほぐす 住宅街の「いこいの場」
大分市のJR大分駅前から、滝尾橋方面に約1・5キロ車を走らせ、左(北の方向)に曲がって150メートルほど入った閑静な住宅街の一角に「錦(にしき)温泉」はある。
小さな平屋ののれんをくぐると、番台に腰掛けた井ノ口千鳥さん(88)が笑顔で出迎えてくれた。「ここは昔からの常連さんが多いんよ」
浴室内に足を踏み入れると、三つの浴槽が並ぶ。浴槽は、源泉掛け流しで約43度の温泉、40度前後のぬるめの湯と井戸水をくみ上げた冷水の3種類に分かれていた。
泉質はナトリウム―塩化物炭酸水素塩泉。やや褐色がかった色で、ほぼ無臭。神経痛や筋肉痛、関節痛、打ち身などに効能があるという。
3種類の浴槽はどう使い分けるのか?
「熱いのと、冷たいのと交互に入ると健康にいいですよ」と千鳥さん。近くに住む常連の薬師寺佐智子さん(61)は「各地の温泉を巡ったけど、やっぱりここが一番よ」とほほ笑んだ。
1960年ごろ、夫の武徳さんが開業。2006年に武徳さんが病気で亡くなり、廃業することも考えたが「皆さんに喜んでもらいたい。老後の楽しみになる」と千鳥さんが継続を決めた。いったん閉じて翌07年に改装再オープン。今も客足は途絶えず、にぎわいが続いている。
「お湯がきれい。肌がツルツルになる」。1970年代から通い続ける常連の中島●(大の下に羊)子さん(86)が、のれんをくぐっていった。
( メモ //) 営業時間は午後3時~同10時。定休日は毎週月曜日。入浴料は中学生以上380円、小学生150円。未就学児は70円。問い合わせは錦温泉(大分市錦町2の3の15、TEL097・532・0703)。
「十割」の魅力伝える 粉の産地異なる「そば」を
「錦温泉」から1キロほどの場所にある「蕎麦(そば)よし松」(大分市大手町)は、そば粉100%で打つ「十割そば」。店主お薦めは十割の魅力が伝わる「せいろそば」(860円)。甘さを抑え、だしが効いたつゆでいただく。粉の産地が違う2種類のそばを毎日、用意。異なる味と香りが選べる。寒い季節は「鶏そば」(千円)も人気。
営業時間は午前11時半~午後3時半。同3時ラストオーダーで、そばがなくなり次第、営業終了。定休日は水曜日と木曜日(祝日の場合は営業)。2台駐車可。問い合わせは同店(TEL097・538・0640)。