天然温泉ニューおおざい 愛される“街の温泉”
大分市東部の市街地にある「天然温泉ニューおおざい」(大在北)。淡く黄色がかった源泉の温度は46・5度。湯船にたまる頃には43度になり、高めの湯が体にからみ心身を癒やす。
併設するビジネスホテルの利用客向けに、30年以上前にオープン。男女とも岩風呂でサウナ、水風呂も備える。気軽に立ち寄れる温泉は、近くの工場で働く人をはじめ住民や市外からの客をとりこにしてきた。
「毎日夕方、仕事帰りに汗を流します」。20年来欠かさず通う酒井久行さん(63)=同市森町=は至福の表情で湯船に漬かる。
長崎県出身で、大分市に移住。溶接の仕事で疲れた体にはニューおおざいの泉質と温度がばっちりと効くという。体を温めた後に、サウナと水風呂を2セットこなすのが毎日のルール。「切り傷なども早く治る気がする。気の置けない他の常連との会話もエネルギーになる」と満面の笑みを見せた。
泉質はナトリウム塩化物泉で、掛け流し。水素イオン指数(pH)8・2の弱アルカリ性の柔らかい湯が体の芯まで温める。
市街の温泉として多くの人を魅了しており、店員の久野ハルミさんもその一人。元々は常連客だったが、通い詰めるうちに経営者に誘われ、店番を務めるようになった。
「上質の湯があり、客同士の触れ合いがある」。数少なくなったそんな街の温泉を何より、愛している。
(メモ//) 営業時間は午前11時~午後11時。年中無休。入浴料は高校生以上300円、小中学生150円、幼児は3歳から50円。30枚つづりのお得な回数券は7千円。夕方は常連でにぎわう。問い合わせは天然温泉ニューおおざい(TEL097・522・4181)。
ささ身であっさり メニューは70種類以上
ニューおおざいから徒歩3分。ファミリーラーメンレストラン「森のくまさん」では70種類以上の品目を味わえる。
ラーメンから丼、定食、特盛りメニューとあらゆる客の胃袋を満足させる。「要望や日々の研究でメニューが増えていった」と店長の森理江さん(50)。
一押しは「とり天M定食」(750円)。ささ身を使うのが特徴で、さくりと揚げた身はあっさりとしながらも食べ応え十分だ。
営業時間は午前11時~午後10時。不定休。問い合わせは同店(TEL097・527・3346)。