良の湯舞千花 徹底した非日常感
慌ただしい日々の喧騒(けんそう)から抜け出し、心も体も癒やされたい―。そんな思いを胸に、大分市牧の県護国神社近くの高台にある「良の湯舞千花(まいせんか)」を訪れた。
のれんをくぐり、石畳のスロープを下った先に「大人だけの癒やしの空間」が広がる。「ゆっくりと落ち着いた時間を楽しんでほしい」と年齢や人数に制限を設けており、徹底した非日常感とぜいたくな空間づくりにこだわっている。
浴室のガラス張りの窓からは、開放的な景色が広がる。別府湾が一望できる“定位置”にゆっくりと腰を下ろすのは、常連の原尻正信さん(74)=同市明野高尾=。清潔感と絶景に魅了され、2007年のオープン当初から足しげく通う。「スポーツジムの帰りにここで汗を流すのが日課。清潔で気配りが行き届いている温泉は、いつ来ても一番風呂に入っているかのよう」と笑顔で話す。
湯は完全掛け流しで、泉質はアルカリ性単純温泉。大きな窓から差し込む光で、あめ色に輝く湯で肌をなでながら「泉質もよく、湯上がり後はツルツルになる」。夕方には別府湾に沈む夕日、夜には夜景と星空が望める。時間帯によって異なる表情を楽しめるのも魅力の一つだ。
湯上がりに眺めのいいバルコニーに出て、ひんやりとした風に身を委ねる。自然の中に溶け込むような、心休まるひとときを過ごし、「明日からも頑張ろう」。
(メモ) 良の湯舞千花はJR牧駅から徒歩15分。入場は中学生以上。無休で、利用は正午から午前0時半まで(受け付けは午後11時まで)。いずれも60分で大浴場は700円、2人湯は2千円、2~3人湯は2500円。問い合わせはTEL097・529・5526。
肉のうま味感じて 部位によりいろんな味わい
良の湯舞千花から車で約5分。肉料理専門店の「shohokamin」(小邦寡民)は産地にこだわった牛、豚、鶏を提供している。お薦めは「TSKステーキ」(1580円)。牛もも肉の希少部位「トモサンカク」がガツンと200グラム。レアに焼き上げた赤身を食べると口いっぱいに肉汁があふれる。肉のうま味が存分に感じられる一品だ。
星野裕司オーナー(35)は「部位によっていろんな味わいが楽しめる。赤身の柔らかいお肉は年配の人にもお薦め」。ランチは午前11時~午後3時、ディナーは午後6時~同10時。問い合わせはTEL097・579・6150。