長者原ヘルスセンター 登山の後はさっぱりと
登山の後はさっぱりと 四季折々の風景も楽しい
県道11号と621号の交差点に面した九重町田野の長者原ヘルスセンター。建物上部の「九重登山口」の看板に見覚えがある人も多いのではないだろうか。中には天然温泉があり、登山客らに親しまれている。
従業員の佐藤弘毅さん(63)によると、登山客をはじめ、ドライブ途中に立ち寄る人、長者原温泉を手軽な料金で楽しみたい人、キャンピングカーを近くに止めて風呂を求める人らが来るという。年季の入った建物の前には天然温泉の足湯があり、無料で足を休ませられる。50年以上営業しており、昔はさらに広い大浴場もあった。
1階のレストランで料金を支払うと、2階の温泉に通される。泉質は単純硫黄泉で、入ると少しぬるぬるする透明の湯。足を伸ばして登山の疲れを癒やすには十分な広さだ。四季折々の山の風景を窓越しに楽しめるのも魅力の一つ。2階には21畳の休憩室があり、寝転がってさらに疲れを癒やせる。
町内に所有する山小屋で月の半分を過ごす、常連の小森義雄さん(69)=福岡県那珂川町=は「シンプルさが好き。友人が来たらまずここを案内する」。登山仲間4人で訪れた前田征樹さん(39)=福岡県篠栗町=は「山を下りてすぐ入るのに湯の温度がちょうどいい。いろんな山が近くて最高」と山の休日を満喫した様子だった。
アウトドア仲間が集う温泉。湯船で会話に花が咲き、思わぬお出掛け情報が得られるかも?
( メモ //) 営業時間は午前8時時~午後5時。不定休。入浴料は350円で小学生以下は無料。だんご汁定食(1100円)やとり天定食(千円)など料理メニューも豊富。問い合わせは長者原ヘルスセンター(TEL0973・79・2244)へ。
「野草」を使った優しいメニュー つけ汁、とろろに絡めて
長者原ヘルスセンターから県道621号を車で10分弱の「くじゅう野の花の郷」は薬膳麺御膳(1200円)が一押し。麺は一見、そばのように見える。「オオバコ、ドクダミ、小麦粉、水を使い、そば粉は使っていません」とおかみの時松信子さん(49)。食べ応えのある九重夢ポークが入った温かいつけ汁、とろろの両方に絡めて味や食感を楽しめる。五穀米ととろろの相性も抜群。だんご汁定食(1080円)などもある。
約2万平方メートルの野草園も見どころ。営業時間は午前8時半~午後5時。問い合わせは同店(TEL0973・79・3375)へ。