まほろば温泉菟狭 入って良し、飲んで良し
全国八幡宮の総本社・宇佐神宮から車で約5分。宇佐市総合運動場の向かいに、目を引くだいだい色の平屋と「まほろば温泉菟狭(うさ)」(同市川部)の文字。地元住民はもちろん、県外からも多くの人が訪れている。
施設名の由来は、素晴らしい場所という意味の古語「まほろば」。のれんには男湯、女湯の表記がなく、菟狭津彦(うさつひこ)と菟狭津媛(うさつひめ)と書かれている。神話の時代、温泉の一帯で神武天皇一行をもてなしたとされる地元の豪族から取った。
湯の花が浮かぶ湯船の中は、温泉仲間の社交場となっている。42度のナトリウム―炭酸水素塩泉は薄緑色で、滑らかな肌触り。源泉掛け流しで、加水も加温もしていない。露天風呂やサウナが楽しめる。
2008年2月のオープン以来の常連、西尾君代さん(75)=同市院内町下船木=は「体の痛みが和らぎ、寝るまでポカポカが続きます」。話す顔からは、じんわり汗が噴き出している。今年に入り、週6日のペースで通う田口久雄さん(65)=同市四日市=は「ゆっくり入れ、肌もすべすべして気持ちがいい。あちこち入ったが、ここが一番」と太鼓判を押した。
湯は飲用に持ち帰ることもでき、施設の中村明美代表(70)は「飲むと肝臓病や糖尿病に効能がある」と説明する。「入って良し、飲んで良し」のありがたい温泉は、癒やしの場となっている。
(メモ//) 営業時間は午前9時~午後11時。入浴料は一律300円。家族湯(3室)は50分1500円、介護付きは50分1000円。第3火曜日は休み。問い合わせは同温泉(TEL0978・37・3711)。
よくばり「名物づくし」 地元の食材生かす
宇佐神宮表参道入り口にある老舗郷土料理店「観光館文福」は、地元の食材を使った定食がメインとなっている。
高橋宜宏社長(66)と妻麗子さん(58)のお薦めは「大分の名物づくし御膳」(1500円)。名物のどじょう天や宇佐市の郷土料理がん汁が一度に楽しめる。唐揚げととり天が一緒になった「カラてん定食」(1080円)も人気だ。
土産品も扱っており、営業時間は午前10時~午後4時(食事は午前11時~午後3時)。不定休。問い合わせは同店(TEL0978・37・0125)。