豊後くたみ温泉「ほていの湯」 熱すぎず「ぽっかぽか」
熱すぎず「ぽっかぽか」 手足が伸ばせる内湯も
「こんな寒い日は、温泉であったまろ」。雄大なくじゅう連山を望み、竹田市久住町栢木にある豊後くたみ温泉「ほていの湯」を訪ねた。
「七福神? 縁起のいい名前だな」と思いながら玄関を入ると、七福神の「布袋(ほてい)様」の大きな像が目に飛び込んできた。「おなかをなでるといいことあるで」とオーナーの神田長徳さん(78)が出迎え。温泉好きが高じて定年退職後の1998年に開業。当初は100メートルほど離れた自宅で温泉を掘ることにしていたが、「夢に出てきた布袋様のような人物のお告げで、杉林だったこの地に考え直したんや」と、当時のエピソードを明かしてくれた。
男女の浴場にはそれぞれ内湯、水風呂、サウナが一つと露天風呂が二つ。家族湯は五つある。泉質は炭酸水素塩泉。100%掛け流しで熱すぎず、黄土色がかったやわらかい湯だ。
週3日通う豊後大野市朝地町の羽田俊吉さん(65)はサウナが欠かせない。「風邪をほとんどひかん。湯口のお湯も飲みよるけん、胃腸の調子がいい」と太鼓判。混んでいても手足が伸ばせる広い内湯もお気に入りという。
竹田市久住町有氏の桜木政秀さん(56)も開店時からの常連さん。「お風呂から出た後もずっとぽかぽか。顔なじみのメンバーと湯に漬かりながら世間話をするのも楽しみの一つ」と顔をほころばせた。
風呂上がりの客たちはみんなにっこり顔。“布袋様”と出会えたんだから、何かいいことありそうだ。
( メモ //) 営業時間は午前10時~午後9時(家族湯は同10時まで)。定休日は第2木曜日。入浴料は中学生以上500円、小学生300円、小学生未満無料。家族湯は1500円と2千円(いずれも50分)。問い合わせは「ほていの湯」(TEL0974・77・2680)。
豚骨スープにみそをブレンド ピリ辛のネギが合う
「ほていの湯」から車で約10分の「お食事処 アルク」は、工藤恵美子さん(68)と鈴子さん(66)の姉妹が切り盛りしている。
自信作は「ネギ味噌(みそ)ラーメン」(650円)。丁寧に処理した臭みのない豚骨スープに数種類のみそをブレンド。マイルドなスープとピリ辛に炒めたシャキシャキのネギが合う。分厚いチャーシューがこれでもかと載った「チャーシューラーメン」(700円)や「からあげ定食」(600円)なども人気。問い合わせは同店(TEL0974・77・2166)。