神丘温泉 豊山荘 とろとろの「美人湯」
「とろとろした湯で肌がつるつるになる」という評判を聞き、別府八湯の鉄輪温泉にある旅館「神丘温泉 豊山荘」(別府市小倉)へ。大分自動車道別府インターチェンジから車で約3分という好立地。目の前には扇山があり、季節感を満喫できる。
立ち寄り湯は地元の人たちや観光客に親しまれている大浴場をはじめ、貸し切り(予約制)の岩盤浴や露天風呂、家族風呂などもある。地獄蒸しの釜を使えるプランもあり、「食」でも温泉を存分に楽しめる。
湯はアルカリ性の硫黄泉。水素イオン指数(pH)は9以上あり、美肌効果が期待できそう。ポンプでくみ上げず、自然と湧き出る「自噴泉」も特徴の一つ。水野しずか代表は「蒸気だけでなく、湯も一緒に噴き出すタイプは珍しい」と話す。
豊山荘は、水野代表の祖父(故人)が始めた「神丘温泉」と5年ほど前に合併した。商店のような入り口に雑貨を並べた神丘温泉は、多くのファンに支えられた。今でもインターネットなどで神丘温泉を探す観光客もいるそうで、同じ源泉の豊山荘が伝統をつなぐ。
温泉名人の沼口アンナさん(30)=別府市スパランド豊海=と、生野緑さん(23)=大分市津守=は「湯がとろとろ。保湿力もあり、湯上がりに肌が乾燥しない」と絶賛。毎日の温泉効果か、水野代表のきれいな肌を見れば「美人湯」に間違いなし。
( メモ //) 豊山荘は国道10号から国道500号(九州横断道路)に入り、「坊主地獄先」信号の約200メートル先にある。立ち寄り湯は大浴場が正午~午後8時(土曜日と祝日は午前10時~午後3時)。不定休。1人400円。問い合わせは同旅館(TEL0977・21・8080)。
6時間コトコト 1日20食限定の逸品
豊山荘から約200メートル北側の九州横断道路沿いに喫茶店「アップル」がある。豊浦秀治郎さん(70)が経営し、創業40年を超える。看板メニューのビーフシチューセット(サラダ、パンかライス、コーヒーか紅茶付き=1200円)は根強いファンが多い。
10年ほど前、神戸市でビーフシチューを学んだ調理師から伝授され、メニューに加えた。6時間かけて煮込むため「1日20食しか作れない」という逸品。営業時間は午前9時半~午後9時半。定休日は木曜日。問い合わせは同店(TEL0977・66・7901)。