再生二期作で育ったコメ。2回目の収穫に向けて生育状況を確かめる小野克哉さん=4日、大分市辻原
コメの価格高騰が続いている中、大分県内でも効率的に収量を増やそうという動きがある。「再生二期作」は長引く暑さを逆手に取り、稲刈り後に伸びた稲からもう一度収穫する。乾いた田んぼに種もみを直接まく「乾田直播(ちょくは)」は、高齢化が進む生産現場の負担軽減につながる。生産者は試行錯誤しながら、これまでとは違う栽培方法に挑んでいる。
国東市安岐町の清末農園は今年、13アールで再生二期作を始めた。温暖化でコメを栽培できる時期が延びていることを生かした農法だ。
高温耐性があり、収量が多い品種「にじのきらめき」を5月に植えた。1回目の収穫は9月。通常より高い位置で稲を刈り、残った稲に栄養を残した。その後、追肥を2回して、2回目の収穫は11月下旬を予定している。
1回目の収量は10アール当たり750キロ。清末隆文代表(45)は「十分過ぎる量。2回目は少しでも取れたら満足。余分な手間はほとんどかからず量を増やせる」と手応えを感じている。
「再生二期作の課題が分かった」。大分市辻原の農事組合法人ONOファームは計70アールで初めて取り組み、学びが多い年になったという。
10月に入り気温が一気に下がったこともあり、2回目の収量は予想を下回りそう。小野克哉代表(41)は「2回とも収量を確保するには、6月の田植えでは日照時間が足りず遅かった。来年は早める」と話す。
水が必要な期間は一期作より延びるため、周辺農家よりも水路を長く使う。今年は10月で水が止まった。雨が降り大きな影響はなかったが、来年は地元の土地改良区と交渉して水を確保する方針。
国東市安岐町の松原ファームは15ヘクタールで乾田直播に乗り出した。苗作りや田植えの手間を省け、水は芽が出た後に入れる。播種(はしゅ)機を使った種まきは田植えと比べて3分の1の時間で済み、作業を大幅に省力化できた。
ただ、除草剤と肥料を散布するタイミングが難しく、収量は予想より3割少なかった。
松原雅之代表取締役(43)は「働き手が不足する中、いかに効率化できるかがコメ作りの鍵となる。手探りでも新しい技術や方法を試していく」と地道に取り組む考えだ。