街に溶け込む別府タワー
別府市のシンボルとして親しまれている別府タワーは1957年に完成し、およそ70年にわたり街を見守り続けてきた。その美しい夜景が評価され2023年には「夜景遺産」にも認定され、改めて注目を集めている。日中は展望室から別府湾や湯けむり・山々を一望でき、夜には季節や祝日に合わせたライトアップが街を彩ってくれる。私たちは撮影をしていく中で、時間帯や場所によってさまざまな表情を見せる別府タワーの魅力に気づかされた。
別府タワーは高度経済成長期に観光都市・別府の発展を象徴する建造物として誕生した。現在は国の登録有形文化財に登録され、別府の歴史や文化を今に伝える貴重な存在となっている。街並みや人々の暮らしが変化していく中でも、その姿は変わることなく、多くの人々の思い出とともに歩んできた。長年にわたり別府の風景を写真撮影してきた平野芳弘さんは、「別府タワーは生活に溶け込んだ存在であり、なくなれば別府らしさが失われる」と話す。
別府で行われる催しには、いつも別府タワーが寄り添っていた。海辺や公園、商店街など、市内のさまざまな場所においても別府タワーは日常に溶け込んでいる。私たちは別府タワーが街に根付いていて、市民に安心感を与えていると実感した。別府タワーは「見る観光地」と共に、人々の「こころの拠り所」にもなり、今後も未来へと受け継がれていくシンボルだと思う。
日本文理大学情報メディア学科3年 鶴上直輝