うすき赤猫まつり 市民に愛される地元の名士
臼杵市の福良天満宮で、うすき赤猫まつりが4月29日にあった。赤猫はかつて災害時に私財を投じて地元救済に尽力した商人、大塚幸兵衛のあだ名が由来。臼杵商人のシビアでケチという意味で“赤猫根性”と使われるが、大塚は同市で名士として奉られている。
赤猫まつりは、大塚をたたえるため同天満宮に赤猫の人形を奉納したことから始まる。この赤猫をお守り人形にして売ったところ、御利益が多く、福を招いたとして手厚く祭るようになった。
境内では約40人の子どもたちが赤猫を装い、福を招くための「赤猫おどり」で祭りを盛り上げた。その呼び名にインパクトがある“赤猫”だが、質素・倹約・勤勉で財を成す立派な人になるようにと、臼杵市民に愛されている。
(日本文理大工学部情報メディア学科3年 河野慎冶)