臼杵のお雛様「紙雛」
臼杵市で2月5日~3月6日まで紙で作られたおひなさまの展示イベント「雛めぐり」があった。臼杵市出身ながら、これまでしっかり作っている様子を見たことがなかった。鮮やかかつ、一つとして同じ顔がないことに感動した。
「うすき雛の会」代表で愛媛県出身の石崎しおりさんに話を聞いた。かつて臼杵市にはひな祭りがなかった。彼女は、臼杵市の古文書である「嘉永史捷(かえいししょう)」に「町の者達の雛飾りは、紙製の雛人形の外(ほか)は一切禁止」と記されているのを見つけた。その時、「これだ」とひらめき、紙を使ったおひなさまを作る決心をしたという。1人の女性の思いが、臼杵市を代表する祭りへとつながる瞬間だ。とてもドラマチックだと思った。
真剣なまなざしで、作業に打ち込む石崎さんと会員たち。一体を完成するのに2時間ほどかかるといいう。想像以上に、手間と時間がかかるのだ。
この動画ニュースを通して紙びなの歴史と魅力、そして石崎さんの思いが伝われば幸いだ。毎年、春先に、ぜひ会ってほしい。
(日本文理大学工学部情報メディア学科3年 瀧澤稔)