大分市の時速194キロ死亡事故で適用基準の不明確さが浮き彫りになった危険運転致死傷罪の見直しに向けて、法制審議会(法相の諮問機関)の刑事法部会は10日、車の性能に詳しい研究者にヒアリングをした。自動車工学に基づき、事故の回避が難しくなる「...
2021年2月に大分市大在の一般道で発生した時速194キロ死亡事故で、危険運転致死罪に問われ、一審大分地裁の裁判員裁判で懲役8年(求刑懲役12年)の判決を言い渡された男(24)=同市=の控訴審初公判が今年9月29日に福岡高裁で開かれること...
大分市内で2021年2月に時速194キロで車を運転し、死亡事故を起こした男は運転免許を取得してほどない19歳だった。 昨年11月、大分地裁の裁判員裁判が終わった時には23歳になっていた。 「被告の責めに帰し得ない事情で、起訴から審...
「極めて危険であることは明らかだが、規定がない」。大阪高裁は2015年7月、車の後輪を滑らせる「ドリフト走行」で集団登校の列に突っ込み、京都府八幡市の小学生5人に重軽傷を負わせた少年(事故当時18歳)に危険運転致傷罪を適用しなかった。 ...
最長で拘禁刑20年を科す危険運転致死罪。法が作られた2001年以前は、交通死亡事故はどれだけ悪質でも業務上過失致死罪の懲役5年が上限だった。 日本の刑法は、犯罪を「故意」と「過失」に分けて考える。殺人や窃盗など相手に被害を与える意図が...
危険運転致死傷罪の在り方を見直す法制審議会で中心的なテーマになっている「数値基準」。新しい法としての枠組みを議論した2001年を含め、過去5度開かれた法制審では、車の速度や運転手のアルコール濃度といった指標が設けられることはなかった。 ...
危険運転か過失運転かを振り分ける「数値基準」はうまく機能するのか。3月に法務省であった法制審議会刑事法部会の第1回会合では、慎重な見方を示す委員もいた。 議事録によると、数多くの刑事事件に携わってきた宮村啓太弁護士(47)=第二東京弁...
「危険運転致死傷罪の運用は、一般感覚と大きなギャップがある。解消につながる議論を期待したい」 東京・霞が関の法務省で3月31日に始まった法制審議会の刑事法部会。委員10人のうち、ただ一人、悪質な交通事故の被害者遺族として参加した東京都...
法務省が見直しを検討している危険運転致死傷罪について、法相の諮問機関である法制審議会刑事法部会は5日、東京・霞が関で第2回会合を開いた。飲酒事故の新たな適用要件として浮上している体内アルコール濃度を巡って議論した。呼気1リットル中0・30...
3月28日。長(おさ)文恵さん(59)は東京・霞が関にいた。全国の交通事故被害者の遺族らでつくる「高速暴走・危険運転被害者の会」の共同代表として、東京地裁の記者会見場に向かった。 時速194キロの車が長さんの弟の命を奪った大分市の事故...
昨年11月5日。大分地裁で最も広い1号法廷で、194キロ交通死亡事故の裁判員裁判が始まった。 遺族の長(おさ)文恵さん(59)は被害者参加制度を使い、廷内の検察官席の真後ろに座った。対面の弁護側には、スーツ姿の被告の男(23)がいた。...
〈時速194キロ 危険運転致死 適用せず〉 〈遺族「過失なわけない」〉 2022年8月5日付の大分合同新聞。1面に並んだ大見出しは、猛スピードの車が引き起こした大分市の交通死亡事故の刑事処分を巡り、被害者遺族の落胆と憤りを伝えた。...
大分市の時速194キロ交通死亡事故から1年5カ月が過ぎた2022年7月20日。仕事帰りに立ち寄ったドラッグストアの駐車場で、被害者遺族の長(おさ)文恵さん(59)の携帯電話が鳴った。 「危険運転致死罪は適用しません」。大分地検からの連...
どれだけ大きなニュースになったとしても、交通死亡事故は「人ごと」なのだろうか。 「弟が事故死するまで、私もそうだった」。大分市の時速194キロ交通死亡事故の被害者遺族、長(おさ)文恵さん(59)は今年3月、大分県庁で開かれた講演会に招...
法制審議会刑事法部会で検討が始まった危険運転致死傷罪の適用要件見直しについて、鈴木馨祐法相は1日の閣議後会見で「喫緊の課題。できる限り早期の答申を期待している」と述べた。...
大分市の時速194キロ死亡事故で適用基準の不明確さが浮き彫りになった「危険運転致死傷罪」の見直しに向けて、法制審議会(法相の諮問機関)の刑事法部会第1回会議が31日、東京・霞が関の法務省で開かれた。委員は被害者遺族1人を含む計13人。一定...
大分市の時速194キロ死亡事故で適用基準の不明確さが浮き彫りになった危険運転致死傷罪の条文改正に向けて、同事故の被害者遺族が共同代表を務める「高速暴走・危険運転被害者の会」は28日、鈴木馨祐法相宛ての要望書を出した。一定の速度超過で起こし...
「事故は加害者と被害者の一生を奪う」。2021年2月に大分市で起きた時速194キロ交通死亡事故の被害者遺族、長(おさ)文恵さん(59)が2日、県庁で講演した。県内で話をするのは初めて。弟の小柳憲さん=当時(50)=を亡くした喪失感、危険運...
大分市の時速194キロ死亡事故で適用基準の不明確さが浮き彫りになった危険運転致死傷罪について、鈴木馨祐法相は10日、条文の見直しを法制審議会(法相の諮問機関)に諮問した。一定の超過速度や体内アルコール濃度で起こした死傷事故に、法定刑が最長...
2021年2月に大分市大在の一般道で時速194キロの車が引き起こした交通死亡事故は、9日で発生から4年となる。危険運転致死罪が適用されにくい実態を浮き彫りにし、政府が自動車運転処罰法の改正を検討する流れを生んだ。事故で亡くなった同市坂ノ市...
国東市武蔵町の佐藤悦子さん(73)が共同代表を務める「飲酒・ひき逃げ事犯に厳罰を求める遺族・関係者全国連絡協議会」は31日、危険運転致死傷罪の見直しで留意するべき点をまとめた要望書を鈴木馨祐法相に提出した。...
法務省が見直しを検討している危険運転致死傷罪について、国東市武蔵町の佐藤悦子さん(73)が共同代表を務める「飲酒・ひき逃げ事犯に厳罰を求める遺族・関係者全国連絡協議会」は29日、鈴木馨祐法相に要望書を出す方針を明らかにした。体内のアルコー...
大分市の時速194キロ死亡事故で適用基準の不明確さが浮き彫りになった自動車運転処罰法の「危険運転致死傷罪」について、鈴木馨祐法相は28日、法制審議会(法相の諮問機関)に法改正に向けた検討を諮問すると発表した。一定の速度や飲酒を超えた死傷事...
時速194キロ交通死亡事故が起きた大分市大在の一般道の交差点周辺で、県大分土木事務所が、事故を防ぐハード整備を進めている。...
大分市で時速194キロで車を運転し、死亡事故を起こしたとして、被告の男(23)=同市=に危険運転致死罪で懲役8年を言い渡した大分地裁判決を不服として、検察側と被告側は12日、いずれも福岡高裁に控訴した。同日が控訴期限だった。法定速度を大幅...
「危険運転」の成立を認めた大分地裁判決から3日後の今月1日。大分市の時速194キロ死亡事故で弟を亡くした遺族の女性(59)は千葉市内にいた。 1999年11月28日に東京都内の東名高速道路で起きた飲酒事故で命を奪われた当時3歳と同1歳...
「過去の裁判例に基づけば、危険運転致死罪が認められる可能性は40%ぐらいしかないと考えていた」 大分市の時速194キロ死亡事故で「危険運転」の成立を認めた11月28日の大分地裁判決を聞き、刑法学者の一人はそう語った。 同罪の適用の...
大分市の時速194キロ死亡事故の裁判員裁判で被告の男(23)=同市=に危険運転致死罪で懲役8年(求刑懲役12年)を言い渡した大分地裁判決を不服として、遺族側が控訴の要望書を大分地検に出したことを受け、地検の小山陽一郎次席検事は5日、「遺族...
大分市の時速194キロ交通死亡事故の裁判員裁判で、被告の男(23)=同市=に危険運転致死罪で懲役8年(求刑懲役12年)を言い渡した大分地裁判決を不服として、遺族側は4日、福岡高裁への控訴を求める意見書を大分地検に出した。遺族は「量刑が軽く...
大分市内で時速194キロで車を運転して右折車に衝突し死亡事故を起こした男(23)=同市=に危険運転致死罪で懲役8年(求刑懲役12年)を言い渡した大分地裁判決について、遺族側は福岡高裁への控訴を大分地検に求める意見書を近く提出する。遺族の代...
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