担い手どうする 新たな世帯、力に

> 盆になると地域が華やぐ。子どもたちも多く参加した中津市耶馬渓町の下郷地区納涼盆踊り大会
 普段は静かな県内の各地域も、盆ばかりは多くの帰省者らで華やいだ。親戚や旧友と再会を喜び、先祖をお迎えする。それぞれの過去と現在が結び付き、地域の未来に何を思ったのか。
 盆の15日、中津市耶馬渓町の「下郷地区納涼盆踊り大会」が下郷小学校で開かれた。あいにく雨が降りだしそうな空模様のため、会場を体育館に変更。移住者を含む120人が参加した。地区はベビーラッシュを迎え、0~4歳の乳幼児が10人はいる。会場には小学生も目立つ。
 ハピカムに出演した同町金吉の戸倉江里さん(39)も夫の徹さん(37)と一緒に訪れた。東京暮らしを経て下郷に移住して5年。
 「アカペラの口説きで踊るのだからすごいことです。下郷に来て供養のための踊りだと実感しました」と江里さん。徹さんは地区の盆踊りで早くも口説きをさせてもらうようになった。
 楽しそうに踊る戸倉夫婦に目を細めていたのは移住者を支える中島信男さん(65)だ。中島さんが暮らす樋山路地区では13日に地域の盆踊りがあった。「昔は初盆家庭を回り、13の踊りを掛け合いでつなぎ、約30分かけて踊った。最近は受け入れ準備もできず、公民館でやるようになった」
 高齢化が進み、耕作放棄地も増えている。地域ではまだ若手の中島さんらを中心に農事組合法人「樋桶(ひおけ)の郷」を設立。有機無農薬栽培で3ヘクタールの田畑を耕す。
 樋桶の郷には戸倉家など移住世帯3戸も加わった。「私が脱落したら働き手がいなくなるという危機感はあります。頑張って農業で生計が立つよう収益を上げたい」と徹さん。中島さんは「徹君のような若い人たち(移住者)が入ってくれ、作業をしてくれる。田畑も先祖が築いてくれた財産という感覚から、単なる預かりものだと思えるようになった」と話す。
 移住者には「下郷で小さい田んぼをやりたい」と中津から通ってくる若者や庭師もいる。徹さんは「日本にも農業や食べ物を大切にする時代が必ず来る。この5年間で新しい景色が見えるようになった。田んぼで水を使わせてもらえるのだから、いずれは林業もやりたいです」と頼もしい。
 地域に息づく暮らしの営み。この先、太くなるのか、途絶えるのか。移住者の力はこの上なく大きい。
 × × × 
 ミライデザイン宣言ハピカム「移住と共創」(6月17日・宇佐市地域交流ステーション)では、県内各地の移住事情とともに出演者6人が特色ある地域での活動を紹介した。移住者のライフスタイルや地域の課題解決、活性化―今、移住により地域に何が起きているのか。県内各地からリポートする。

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