参院選で台風の目となった参政党が当初の予想を上回る14議席を獲得した。外国人の規制強化を争点化。交流サイト(SNS)を駆使し、保守層を中心に支持を集めた。 街頭演説は若者らが足を運び、猛暑に負けず盛り上がった。だが熱狂の次に何が来るの...
石破茂首相(自民党総裁)は参院選で自民、公明両党による非改選を含む過半数確保を「必達目標」としてきた。だが、それを逃す与党大敗を受けても続投を表明した。 与党は約30年ぶりに衆参で少数になる。多数派が政権を担う憲政の常道に従えば石破氏...
政権選択選挙と同等の重みがあるとされた第27回参院選で、自民、公明両党の与党は改選過半数を割り込んだ。自民総裁の石破茂首相は続投を表明したが、衆院選に続いて政権不信任の民意が示されたと受け止め、進退を判断すべきだ。 参院議員の定数は2...
参院選の投票日を迎えた。国際秩序や自由貿易体制が崩壊の危機にさらされる世界。物価高騰に苦しみ、人口減少・少子高齢化という「縮む社会」が一段と進行する日本。この国の未来をどこに、誰に託すのか。課題が山積する中での1票だ。 今回の参院選は...
第27回参院選はあす投開票日を迎える。大分選挙区は現職、元職、新人の5候補が炎暑下で舌戦を繰り広げてきた。期日前投票で既に「意思」を示した方もおられよう。どのような判断で誰に1票を託すか、あなたはもう決めただろうか。 終盤の情勢調査で...
児童生徒に対する教員らの盗撮やわいせつ行為など性暴力事案が各地で次々と明るみに出た。名古屋市では、市立小中学校の教員ら10人ぐらいのグループが女子児童の着替えなどを盗撮して交流サイト(SNS)に投稿、共有していたという。児童の顔に別人の体...
トランプ米大統領は、ウクライナへの侵略戦争を続けるロシアに対し、50日の猶予を与えながらウクライナとの停戦合意に応じなければ厳しい制裁関税を課すと警告した。ロシア産原油を購入した第三国に「2次制裁」を科す方針を表明した。ロシアからの輸入品...
参院選で在留外国人への向き合い方が主要争点の一つに急浮上した。新興勢力が規制を求めて支持を伸ばしているのに対し、保守票を競う既成政党側も対応策を打ち出さざるを得ない立場に追い込まれているためだ。 各党の公約自体は抑え気味ではあるが、候...
コメを巡る政策が改革を迫られている。随意契約による政府備蓄米の放出で、流通はようやく落ち着く兆しが見えてきたが、対症療法にとどまっている。 コメ政策の見直しは避けて通れず、農家と消費者の双方が安心できる政策が必要だ。転作奨励金などを見...
「地方創生」は安倍政権が2014年に打ち出した。年末に行われた衆院選の自民党の公約は「景気回復、この道しかない」とある。公約の柱の一つに「地方が主役の『地方創生』」を明示し、「人口減少に歯止めをかける」と訴えた。 自民は選挙のたびに「...
大分県内の薬物関連の摘発者が高水準で推移している。中でも大麻は若年化が顕著で、20代以下の摘発者が全体の6割を占める。特に青少年期は脳の正常な成長を妨げ、重篤な精神疾患などを引き起こしかねない。違法薬物の乱用から若者を守る対策強化が求めら...
トランプ米政権が日本政府に防衛費増の圧力をかけている。中国や北朝鮮の脅威に応分の負担を求めるためだ。日本は現在、防衛関連費の総額を国内総生産(GDP)比2%に高めようと取り組んでいる。それを3・5%にまで増やせという。 自民党の石破茂...
製油所と石油化学工場が連携した九州で唯一の石油化学コンビナートが、大分市鶴崎地区の「大分コンビナート」。大分県の工業生産の約半分を占め、県経済の支え手として存在感を示す半面、国際社会の要請ともなっている脱炭素化へ、大きな課題を背負う。化石...
自民、公明両党は、基礎年金の給付水準底上げを公約した。だが、それに必要となる最大年2兆円規模の国費の財源をどう確保するかは語らない。野党側は、社会保障の財源に充てられる消費税の減税・廃止や社会保険料引き下げを主張する。子育て支援についても...
物価高における重い負担感の一方で、社会保障の大切な財源―。それが消費税であり、減税の是非が参院選最大の争点と言えよう。導入から35年余りがたち課題は多い。与野党には「現状維持か減税か」の狭い議論でなく、税と社会保障の制度を広く視野に入れた...
参院選がスタートした。与野党の党首や候補者らが街頭で支持を訴える見慣れた光景の裏側で、選挙戦の「主役」に躍り出たのがSNS(交流サイト)だ。昨年の東京、兵庫両知事選ではSNSが有権者の投票行動に強い影響力を与えたとされる。選挙の言論空間が...
大分市と大分空港(国東市)を結ぶホーバークラフトの空港定期便の運航が26日から始まる。訓練中の度重なる事故で多くの県民が抱く不安を、安全運航の徹底で信頼に変えていかなければならない。多額の税金を投じている大分県にはアクセス改善のみならず、...
大分県が「地震津波被害想定」の見直しに着手した。南海トラフ巨大地震発生時の新たな被害想定を国が3月に公表したことに加え、国東半島沖に確認された海底活断層群の存在も看過できない状況にある。さまざまなリスクを直視し、大地震は「必ず来る」ことを...
大分県は観測史上最短で梅雨が明け、長期的な大雨のリスクは回避されたようにみえる。しかしながら夏場は大気が不安定になり、ゲリラ豪雨をもたらす積乱雲が発生しやすい。異常気象が常態化している昨今だ。油断と予断を排したい。 近年、県内の豪雨・...
第27回参院選が公示され、20日の投開票日に向け、選挙戦が本格化する。これまでとは異なり、有権者の投票が政権選択に匹敵する重みを持つ参院選である。各党、各候補者の訴えを十分吟味し、審判を下したい。 任期6年の参院議員の定数は248で、...
あす3日に公示される第27回参院選の大分選挙区(改選数1)には現職、元職、新人の計5人が立候補する予定だ。投開票は20日。大分県民としては表層的な争点だけでなく、この国の在り方や足元の暮らしを「地方の視点」から問い直す機会にしなければなら...
2年11カ月にわたって途切れていた死刑の執行が再開された。 執行対象となったのは、神奈川県座間市の9人殺害事件で強盗強制性交殺人などの罪が確定した白石隆浩死刑囚。2022年7月に執行された東京・秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大元死刑囚以...
北大西洋条約機構(NATO)は、オランダで開催した首脳会議で、加盟国の防衛支出を2035年までに軍関連インフラの整備費などと合わせて国内総生産(GDP)比5%とする新目標に合意した。 会議をまとめたルッテNATO事務総長は、NATOの...
2013年から15年にかけて国が生活保護費を引き下げたのは「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する生活保護法に違反するかどうかが争われた2件の訴訟の上告審判決があった。最高裁は厚生労働相の減額決定について「判断の過程や手続きには過誤、欠...
2024年に全国の警察に寄せられたストーカーの相談が約2万件に上った。ストーカー規制法に基づく禁止命令は2415件で過去最多。大分県警にも361件の相談があり、14件の禁止命令を出した。命が奪われるような最悪の事態は起きていないものの、深...
八田與一(はったよいち)容疑者(28)はどこにいるのか。別府市のひき逃げ殺傷事件は29日で発生から3年だ。逃走を続ける重要指名手配犯の行方は依然分からない。国内の犯罪史に不名誉な汚名を残さないためにも、大分県警は組織の威信を懸けて全力捜査...
太平洋戦争末期に日米両軍と民間人を含め20万人超が亡くなった沖縄戦の終結から80年の節目を迎えた。慰霊の日に当たり、沖縄県糸満市で全戦没者追悼式が営まれた。 本土決戦を遅らせる「捨て石」として苛烈な地上戦に巻き込まれ、沖縄県民の4人に...
手放しでは喜べない。人命と秩序を犠牲にした薄氷の合意に見える。トランプ米大統領は交戦を続けるイスラエルとイランが「完全で全面的な停戦に合意した」と発表した。24時間かけて段階的に実施するとしている。 イスラエルとイランも合意をおおむね...
米軍がイラン中部フォルドゥなど三つの核施設を攻撃した。トランプ米大統領が交流サイト(SNS)などで実行を示唆してきたとはいえ、宣戦布告無き一方的な軍事行動は、不意打ちに等しい。米国の外交的信用と名誉は地に落ちた。 今年は第2次大戦終結...
沖ノ鳥島(東京都)に近い太平洋で、中国海軍の空母「山東」から発艦したJ15戦闘機が警戒中の海上自衛隊のP3C哨戒機に異常接近した。軍事衝突を招きかねない極めて危険な挑発で、中国指導部は再発防止のために誠意を示すべきだ。 防衛省の発表に...
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