3年前から刑事手続きの在り方を議論してきた法務省の有識者協議会が先に報告書を取りまとめた。取り調べの録音・録画(可視化)を巡り、日弁連側は裁判員裁判事件と検察独自捜査事件で逮捕・勾留中の容疑者を対象とする現行制度を改め、全事件に拡大すべき...
湯布院映画祭はきょう21日の前夜祭(野外上映)で開幕し、50歳の節目を迎える。 半世紀にわたり、映画館のない由布市湯布院町で灯をともし続けた意義と意味は大きい。シネマと地域が共鳴することで「文化」が育まれることを示した国内映画祭の草分...
トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領がワシントンで会談し、ロシアによる侵攻で始まった戦争の終結に向けた対応を協議した。トランプ氏は、ウクライナが米欧に求める「安全の保証」への関与を明言。ロシアのプーチン大統領とゼレンスキー氏に...
米アラスカ州アンカレジで会談したトランプ米大統領とプーチン・ロシア大統領は、ウクライナでの戦争の停戦合意に至らなかった。次回会談も設定できず、失敗に終わったように見える。 だが、プーチン氏は「アラスカでの合意はウクライナ問題解決の基礎...
太平洋戦争末期、各地で空襲などの被害に巻き込まれた民間人を救済する法案を国会に提出できず、超党派の国会議員連盟が足踏みしている。戦後80年の今年中に何とか成立にこぎつけようと各党との調整を急いだ。空襲被害者たちは国会前で座り込みもした。し...
秋の臨時国会に向けてガソリン減税の与野党協議が動き出した。 参院選で最大の争点となった物価高対策では野党が消費税やガソリンの減税を主張。与党は現金給付を訴えたが大敗し、選挙後にガソリン減税を受け入れた。民意を反映し、物価高の一端を解消...
オーストラリア海軍の新型艦計画を巡り、日本が、競合するドイツを制し共同開発の候補先に選ばれた。ベースとなるのは、国内運用されている海上自衛隊の最新鋭護衛艦もがみ型だ。 共同開発という名目ではあるものの、実態は日本からオーストラリアへの...
80年目の「終戦の日」を迎えた。戦後生まれが大半となり、生きた戦争体験に触れる機会が乏しくなってきている。こうした中、戦争の記憶の継承を支える施設として、平和・戦争資料館の重要性が高まっている。世界で紛争が広がる状況下で、平和を希求する取...
物価高に苦しむ国民生活に逆行するような高値と言えないだろうか。日本経済と政策の長年にわたるゆがみが、そこに表れている。大企業のもうけを株主だけでなく、家計へ行き渡らせる政策が今こそ求められる。 東京市場の日経平均株価が終値として史上最...
警視庁公安部が捜査した機械メーカー「大川原化工機」の冤罪(えんざい)事件で、同庁は「公安部長らの捜査指揮系統の機能不全」が違法逮捕につながったとする検証報告書をまとめた。加えて当時の公安部長ら退職者を含む19人を処分した。 検証には踏...
幅広い年齢層で人気を集める登山。健康維持や自然との触れ合いを求めて大分県内にも多くの人々が訪れている。それに伴い山岳遭難も増え、2024年の遭難件数は過去最多に並んだ。天候の変化や体調に留意し、十分な装備で山に入りたい。 県警地域課の...
ロシア・カムチャツカ半島付近で起きた地震による津波の影響で、日本各地で多くの人が猛暑の中、長時間の避難を余儀なくされた。日差しを遮れない屋外や空調設備のない避難所では他の場所への移動を迫られた。夏場の災害避難での熱中症対策が課題として突き...
物価高や人口減、対中外交、自由貿易の後退―。日本が直面する内外の課題は数え上げればきりがない。そうした国難を前に、自民党はいまだに参院選大敗による混乱から抜け出せないでいる。 石破茂首相に退陣を迫る議員も、居座る首相の側も大義と説得力...
〈〽夢を あきらめないで 勇気 自分を信じ 愛を その手で育てながら〉 大分県民にはすっかりなじみ深くなった明豊高(別府市)の校歌を何度聞けるだろうか。 甲子園に乗り込んだ明豊ナインはあす9日の第107回全国高校野球選手権大会第5...
最低賃金引き上げの目安が過去最大の幅で引き上げられた。物価高で苦境にある家計の支えになる動きだが、引き上げ幅が大きいだけに、今後の賃上げの持続性には不安がある。地域間格差も縮小せず、働く人が大都市に流出する懸念も消えていない。 中央最...
広島と長崎への米国による原爆投下から80年の8月を迎えた。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が昨年、ノーベル平和賞を受賞してから初の原爆の日。核兵器廃絶への思いを新たにしたい。 1945年8月6日に広島、8月9日に長崎に投下された原...
石破茂首相や赤沢亮正経済再生担当相は、トランプ米大統領に何を約束したのだろうか。 日米関税交渉が決着したが、肝心の合意内容がはっきりしない。関税引き下げの見返りとして、日本政府が米側に約束した巨額の投融資計画を巡り、日米双方の主張は大...
テロは許しがたいが、戦争にも最低限のルールがある。飢餓を武器にするなどもってのほかだ。 イスラエル軍による攻撃と封鎖が続くパレスチナ自治区ガザで食料不足が深刻化し、ガザ保健当局によれば飢餓や栄養失調の死者が150人を超えた。イスラエル...
ミャンマー軍事政権は2021年2月のクーデターに伴って発令した非常事態宣言を4年半ぶりに解除した。憲法は非常事態宣言解除から6カ月以内の総選挙実施を定めており、軍政は12月にも総選挙を行う方針だ。 軍政下で民主派政党は解散させられ、民...
短い梅雨が終わり、猛暑日が続く。地球温暖化による海面水温の上昇や大気中の水蒸気量の増加に伴い、災害級の大雨を降らせる「線状降水帯」の発生頻度が高まっている。段階的に発表される防災気象情報に各自が注意を払い、早めの避難など命を守る行動につな...
政治の風景が参院選を経て大きく変わった。 政権交代可能な「二大政党制」の試みが頓挫し、単独で政権を担えない中小の政党が乱立する「多党化」の時代を迎えた。四半世紀続く自民、公明両党の連立政権の耐用年数切れもあらわになり、日本政治の歴史的...
東京電力福島第1原発の廃炉に向け、これから最も難しいのは溶け落ちた核燃料(デブリ)の本格的な取り出しだ。その見通しに暗雲が漂っている。 東電は3号機で2030年代初頭に始める予定だったが、37年度以降に遅れると発表した。準備に時間がか...
夏休みに入り、子どもがインターネットに費やす時間はいつもより増える。そこには、さまざまな落とし穴が潜む。特に交流サイト(SNS)では誹謗(ひぼう)中傷やいじめにさらされたり、闇バイトで犯罪に加担させられたりする問題が後を絶たない。ネット環...
石破茂首相の退陣を迫った審判ではあるが、「選挙の顔」をすげ替えただけでは、地に落ちた信頼は回復できない。既成政党への疑念が、先鋭的な排他主義につながらぬよう党改革を見据えた議論を進めなくてはならない。 自民党は、大敗した参院選を総括す...
検察には今度こそ「公益の代表者」の責任を果たしてもらいたい。 39年前の福井中3殺害事件で懲役7年の刑を終えた前川彰司さん(60)の再審で、名古屋高裁金沢支部が無罪とする判決を言い渡した。警察や検察の活動を「刑事司法への信頼を揺るがせ...
軍事的な要衝となる島で、民間人の命をどう守るか。 第2次世界大戦で沖縄は本土決戦に備えた防衛線とされたが、戦局が悪化すると学童らが九州や台湾へ疎開した。原剛『沖縄戦における住民問題』によると、大分県でも学童341人を受け入れた。 ...
スマートフォンなどに内蔵された充電式リチウムイオン電池が原因とみられる火災や発煙が全国で急増している。大分県内でもゴミ処理施設などで発火事故が起き、6月末にはモバイルバッテリーが火元とみられる車両火災も発生した。使用者各自が搭載製品の扱い...
祭りばやしが弾む。浴衣姿の地域住民が踊りの輪を広げる。夜店が並び、やがて夜空に花火が打ち上がる--。 大分県に夏祭りシーズンが到来した。きょう25日は中津祇園の「引き出し」があり、日田祗園はあす26日から山鉾(やまぼこ)の巡行が始まる...
日米関税交渉が決着した。トランプ米大統領が日本車などの関税引き下げを表明し、最悪の事態は回避できた。 だがこれで一件落着とはいかない。米国の一方的な高関税は貿易ルールを無視した不当な措置であることに変わりはない。石破茂首相は交渉妥結を...
参院選で台風の目となった参政党が当初の予想を上回る14議席を獲得した。外国人の規制強化を争点化。交流サイト(SNS)を駆使し、保守層を中心に支持を集めた。 街頭演説は若者らが足を運び、猛暑に負けず盛り上がった。だが熱狂の次に何が来るの...
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