地域リポート

いかに職業をかっこよく見せるか 佐藤 晃央

佐藤防水店社長 佐藤 晃央さん
 現在、佐藤防水店の3本柱は、店舗の軒先のテント、シート、バッグ。このうち、バッグ部門は僕が立ち上げました。子どもの頃から、家を継ぐと思ってきましたが、百貨店で接客や人とのつながりを5年間学びました。父が亡くなり、母が社長になってから入社。作り手が減り、商品も変化する中で、社の業績は右肩下がりでした。うちの強みは「縫う」技術だということで、バッグを作ることを決断。従業員をバッグ部門に引き抜くのは反対されましたが、設備投資のお金もない中、無理やり立ち上げました。最初、片田舎のバッグは見向きもされないと思い、とにかく分厚い布を使った「自立するトートバッグ」を売りにしたことで、全国の方に目を付けてもらえました。現在は、工場に店舗を併設しています。かっこいい職人を前に出したいと思い、作業現場が見えるようになっています。パンフレットなども全て職人が登場しています。職人も見られることが自信につながっています。

選ばれるものを作らないといけない 小野 尚子

「ジェイ・パック」副社長・営業部長 小野 尚子さん
 紙製のパッケージを作るジェイ・パックで営業部長をしています。圧倒的に女子率が高い会社で、人数も少ないので、全員が製造・営業・企画を兼務しています。大分土産として人気の「ざびえる」の箱は独自のフロッキー加工で作られています。この技術は全国でもうちにしかありません。オーダーメード製品、受注生産ラインの他、ブランドとして展開する「8ペーパーワークス」というラインがあります。作り手が欲しいものを作るというコンセプトで商品展開しています。私たちのものづくりは現場にこそあります。出来上がった製品の検品作業や、「ざびえる」の加工のはたきというブラシでこそぎ落とす工程など、機械は使いますが、手作業や肉体労働もあります。作業をしているみんなは、楽しさを見つけ、やりがいを持って仕事をしています。「私たちにしかできないものづくりをする」ということがモチベーションになっています。これからも皆さまから愛されるものづくりに励みます。

まずは欲しいか欲しくないか 仙崎 雅彦

hi-count デザイナー・Areasマネージャー 仙崎 雅彦さん
 日田がソファの産地であることを発信するアンテナショップをしようと思い、始めた店が「Areas(エリアス)」です。「地域の」という意味です。木工から焼き物まで、日田のものづくりは生活をトータルにプロデュースできると考え、ライフデザインショップにしました。僕が企画を起こし、商品を作っています。日田の職人や日田の素材を使っていることが軸。家具や林業とのつなぎ役になれればと考えています。日田への地域貢献につなげたいと、玄関口に当たる日田バスセンターに、広告を募って杉のソファを置きました。いろんな職人が集まってできる日田のソファをテーマに絵本も作りました。日田の人もソファの産地と知らないので、この絵本を介して知ってもらいたいなと思います。来年は、新しく日田の生活用品と食を伝えるショップをオープンします。モデルルームを兼ねて宿泊もできる「まめやど」。日田をPRすることでビジネスにつなげたいです。

人と人がつながること。使えるものは使うこと 豊住 大輔

ファブラボ大分マスター 豊住 大輔さん
 ファブラボ大分でマスターをやっています。一番大切にしているのは「しょうもないからやらなくていいよね」というのを、本当にやってみること。学生、製造業、工芸作家さんなどなど、いろんな人がいろんなことを言いながら、しょうもないことをやっていく。そんな場所です。ファブラボは、マサチューセッツ工科大学の教授がやっていた、ほぼあらゆるものをつくる授業です。学生だけでなく、一般の受講が増えてきたことから始まりました。世界中に拠点があり、3Dプリンターやカッティングマシンなどは共通で置いておいて、データを送ればどこでも作れます。僕たちが作るのではなく、「こういうのが作りたい」という人の声を受けて、「こうしたら作れるんじゃない」と一緒にすることが多いです。力を入れているのは子どもたちと遊ぶこと。ものを作ることがイメージでしか子どもたちに伝わっていないので、「作るのは面白い」と感じてほしい。ぜひ遊びに来てください。

 

今までにある技術をいかに現代に生かすか 佐藤 美樹子

竹工芸家、ショップ「cotake」経営 佐藤 美樹子さん
 竹をなりわいとしています。竹工芸を「やってみたいな」となった時に、別府は作る人と売る人は別々で、竹工芸が気軽に体験できるお店がなかったんです。体験してもらえたら、竹の素晴らしさが伝えられると思い、店を開きました。コンセプトは「竹のイメージを変える」。30、40代女子をターゲットに竹でアクセサリーを作っています。子ども向けに、竹の魅力を知ってもらいたいとワークショップもしています。課題は竹と異素材を組み合わせること。和紙とコラボしたことがあったのですが難しかったです。竹工芸は基本1人の職業です。デザイン、営業、会計の全てをしなくてはならず、たくさんの商品はできないけどそれがいいと思っています。別府の竹工芸は、伝統的な美意識と伝承してきた技術を今の生活に合うように表現しています。大分の人の行動は竹工芸の未来を形づくる大きな意味を持っています。新しい世界観を持った伝統的工芸品として感じてもらいたいです。

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