地域リポート

竹田市 地域出演 子安 史朗さん まちづくりたけた(株) 総括マネジャー

 都会で知り得なかった大切なものが地域にある。東京が引っ張ってきた時代は終わり、これからは地方自治体がそれぞれ頑張って底上げをする時代だと思ったのが30代半ばだった。一番面白くなりそうな自治体に行こうと決め、候補地を回る中で、竹田で出会った人たちが素晴らしく、「ここは必ず盛り上がる」と感じた。現在は、まちづくりたけた株式会社で空き店舗対策や経営塾、市民参加活動をしている。竹田に来て、地域人として地域のために頑張ろうと思うようになった。東京ではなかった感覚だ。自分ができることは、つなげること、つながること。身の丈に合った活動を楽しくするのがテーマだ。例えば、持ち込んだ野菜が入場料になる音楽フェス「ギブ ミー ベジタブル」。近所のお年寄りから若い人まで、さまざまな人が来てくれる。また、竹田市と企業をつなげたり、「マチツク」という活動では街や地域同士といった広い範囲でもつながりをつくっている。

宇佐市 地域出演 榑松 倫さん 納豆工房大きな豆の木 店主

 移住して14年目。いつまで「移住者」って呼ばれるのかなって思っている。自宅は藁と土を用いて2年がかりでつくったストローベイルハウスだ。収入は3分の2くらいが納豆の販売。半農半Xでいうと「半農半納豆屋」だ。豆乳も作るが、半分は自家用で半分は物々交換。地域通貨みたいな感じで、近所のパン屋さんに持って行って豆乳とパンを替えてもらっている。養蜂家もしている。国産はちみつは値段が高いと聞くが、我が家では毎朝子どもたちが食べてしまう。畑を荒らす害獣駆除のために狩猟免許を取得した。狩猟を始めて3年。フィールドドレッシングといって野外で獣をさばくと鮮度が保たれやすい。作業の様子や食材になる過程は子どもたちにも見せている。きれいに精肉したらいろんな料理になる。物は極力買わないで、自分で作る。ナイフも自作。木工、鉄鋼、革細工がそろってナイフは出来上がる。美しい道具で命をさわりたいと思っている。

豊後高田市 地域出演 栗原 浩二さん 田染地区里山づくり協議会 事務局

 移住して4年目。田染地区の集落支援員として「田染地区里山づくり協議会」の事務局をしている。田染は典型的な過疎高齢の地域。かつては6千人近い人がいた時期もあった。今でも村としての意識が強い。国東半島の六郷満山文化を伝える多くの文化財があり、国東の世界農業遺産の象徴的な場所でもある。御田植祭や富貴寺のライトアップなど、四季折々のイベントを地元サイズでやっているのがいいと思う。「里山づくり協議会」は、2015年に田染小への入学生が0人だったことから、廃校への危機感が高まり、空き家対策連絡協議会が立ち上がった。里山づくり協議会は移住の誘致として、外部との交流と情報発信のために16年に設立された。地域内の団体をつなげてさまざまなイベントをしたり、地域の新聞づくりなどをしている。拠点は旧酒蔵「田染交流館 蔵人」。地域の人に向けたセミナーや、「発見豊後高田」としてAPUの学生を招いた体験活動もしている。

中津市 地域出演 戸倉 江里さん カメラマン、農業、「雲与橋」編集長

 集落が一致してオーガニックのコメ作りをしていることにひかれ、夫婦で東京から耶馬渓へ来た。移住後、地域の8世帯でつくる地域団体「下郷村」の立ち上げに関わり、活動の一環で地域の情報を掲載する「雲与橋(うんよばし)」を発刊することになった。雲与橋は地域にある実在の橋。「人やものをつなぐ橋になったらいいな」という思いで名前を付けた。行事や生産者の紹介、レシピや移住者の暮らしなど、地域に住む人が地域のことを発信する、臨場感ある冊子になっていると思う。現在は道の駅なかつなどで販売している。4年前から開く「下郷映画祭&オーガニックマーケット」は、おじいちゃんおばあちゃんから子どもまで楽しめるような行事だ。地域の人を講師に開く「下郷村のいのちきをかんがえてみるワークショップ」には各地から参加者がいる。「いのちき」は生業の意味。私もいつもは夫と田んぼで作業し、雑誌などの写真を撮る仕事も続けている。

臼杵市 地域出演 小金丸 麻子さん うすきツーリズム活性化協議会 事務局

 社会人になってからずっとグリーンツーリズムに関わってきた。グリーンツーリズムは一次産業を守っていくことや、地域の見つめ直しにつながる。臼杵市も15年前から団体が立ち上がった。臼杵の特徴は、海外からのお客さまが半分を占めること。これまでに31カ国から来ている。移住者は県内からが多く、「食べ物」を理由に上げる人が多い。2016年から「臼杵おためし暮らし」という2泊3日のモニターツアーを始めた。ツアーを通して7組16人が臼杵に移住。30~40代が半数だ。農泊を通して地域の食を楽しみ、リアルな話を聞いて、本当に「地域を知る」ことを大切にしている。移住で大事なのは、やっぱり人。地域の人から「ここは本当に良い場所やろう」という言葉が自然に出て「移住してきてくれて良かった」と移住者に対して本気で言える。そういったことが、移住者の心に響く。これからも地域の人を主役に、一緒にやっていけたらいいなと思う。

佐伯市 地域出演 後藤 好信さん DOCRE

 Uターンで佐伯に帰った時、町の様子を見て「なんだかやばいぞ」と感じて「DOCRE(どーくり)」という街づくりユニットを結成した。楽しむという意味の方言「どうくる」と「DO CREATIVE」の造語。公務員による常識にとらわれない活動で、町の潜在能力を生かしたまちづくりを目指している。市役所内でワークショップをしたり、空き家・空き店舗対策として補助金を使わない街づくりを進めてきた。空き家が再生するまでを一から学ぶワークショップ「後藤、家を買う」で、空き家の時計店を購入した。お掃除ワークショップ、ちくたく蚤の市、空き家バーなどを行った。今まで空き家だった所に明かりがともされ、人が集まってにぎわいが生まれる。空き家は公共空間になりえる。半径200mというスモールエリアを勝手に設定し、事業を展開している。公務員の自分たちがリスクを負って、身も心もまちにダイブすることで公と民の壁が少しずつなくなっている。

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