離婚後の「家族」のあり方を見直した改正民法の施行から2カ月がたった。父母双方が子の養育に関わる「共同親権」を選べるようになった意義は大きい。子どもの人格の尊重という理念の実現に向けた丁寧な制度運用がなされることを期待する。 これまで離...
人口減少が加速化する日本で、民主主義を支える選挙制度はどうあるべきか。与野党に求められるのは投票価値の平等追求と同時に、多様化する民意に応える改革だ。 衆院の選挙制度に関する与野党協議が難航する中、総務省が2025年国勢調査の速報値と...
中国で社会が極度に混乱した政治運動、文化大革命(1966~76年)の発動から今年で60年、終結からは50年となる。建国の父、毛沢東の理想主義的なイデオロギーの強制と権力闘争が複雑にからみあった運動は要人から一般市民にまで悲惨な人権侵害が横...
医療保険制度改革に向けた健康保険法などの改正法が成立した。市販薬と効能や成分が似たOTC類似薬を処方された患者に追加負担を求める制度を創設する。新たな負担が増える仕組みであり、受診控えなどにより、患者に悪影響を及ぼさないような配慮が必要だ...
沖縄県名護市辺野古沖の船転覆事故で、文部科学省は米軍基地移設工事を海上から見学する高校の研修活動が、政治的活動を禁じる教育基本法に反すると初めて認定し、学校側に是正を指導した。教育内容に踏み込んだ判断が妥当だったのかは疑わしい。 それ...
外国勢力の干渉から日本を守る目的で、インテリジェンス(情報活動)の司令塔機能強化を目指す「国家情報会議」創設法が成立した。高市早苗首相肝いりの政策であり、7月にも始動する。プライバシー侵害を防ぎ、政治的中立性を守るための条文修正が、野党優...
新たな防災気象情報の運用が29日から始まる。気象庁と国土交通省は大雨や河川氾濫、土砂災害、高潮の四つの災害で「警戒レベル」の数値と警報の名称を併記して発表する。国や大分県内の各自治体は直感的に危険度が伝わる制度変更を丁寧に周知し、住民の主...
来年春の統一地方選まで1年を切った。 次期大分県知事選に立候補を表明した人はいない。現職の佐藤樹一郎知事(68)は明言を避けているものの、政財界では再選出馬が確実視されている。 5期20年を務めた広瀬勝貞前知事(83)の「継承、発...
ニューヨークの国連本部で約4週間交渉が続いた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は、成果文書を採択できず決裂した。2015年、22年に続く3回連続の失敗だ。 核軍縮・不拡散を着実に実施するための「行動計画」を16年前に採択して以来、再検...
日本は終戦から80年が過ぎ、戦没者を弔う取り組みに変化が生じている。慰霊碑や忠魂碑の多くが民間で建立されているが、行政や地域の協力で活動をつなぐ事例がある一方で、遺族会は減少と高齢化が一段と深刻化した。戦争の記憶を風化させないために「もの...
匿名・流動型犯罪グループ(匿流)は資金獲得を狙い、暴力団の構成員や外国の犯罪組織などが陰で操る。交流サイト(SNS)上の「闇バイト」や知り合いを通じて実行役を集め、秘匿性の高い通信アプリで犯行の指示を出す。実行役が摘発されても使い捨てにし...
あす24日は日本舞踊の祭典「第65回吉例大分合同名流会」、そして野村萬斎らが登場する「第14回狂言やっとな会」がいずれも大分市内で開催される。古式ゆかしい日本の様式美をたたえた古典芸能の一日となるだけに、その魅力に改めて注目したい。 ...
日田川開き観光祭があすから日田市中心部で始まる。大分県の夏祭りの皮切りでもある。呼び物の大花火大会は23、24の両日で計約1万発が夜空を彩る。資金不足などで打ち上げ花火の縮小、中止が県内で相次ぐ中、官民を挙げて規模を維持している。長い歴史...
少子高齢化に伴う人手不足を背景に働くシニア世代が増えるにつれ、高年齢者の労働災害が増加している。大分県でも60歳以上の労災が過去5年間にわたっていずれも400人を超え、年代別の割合が全国平均を上回って推移。4月から労災防止を企業の努力義務...
皇族数確保を巡り、衆参両院の全13党派が参加した全体会議で、党内の意見集約が遅れていた中道改革連合が見解を明らかにした。「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する」「皇統に属する男系男子を養子として皇族に迎える」という政府の有識者会議が20...
若きアスリートたちの祭典「大分県高校総合体育大会」の総合開会式が20日、大分市のクラサス武道スポーツセンターで開かれる。競技は30日~6月1日を主日程に、県内各地で熱戦が繰り広げられる。 74回目を数える今大会は、34競技に57校約6...
米国とイスラエルのイラン攻撃に端を発した中東の政情不安の影響で原油価格が高騰、市民生活に大きな影響が出ている。政府はガソリンへの補助金などの対策を取っているが、効果は限定的だ。このままでは化石燃料への依存からの脱却は進まず、不安定化する国...
大分市の佐賀関大火から、あすで半年となる。被災家屋の解体・撤去は進むが、被災者は離れ離れの生活を強いられている。住宅整備を巡っては市と住民の意思疎通不足が表面化し、地域の未来像も共有されないままだ。対話を重ね、将来ビジョンの策定を急ぎたい...
小中高生の自殺が深刻さを増している。2025年は全国で538人。1980年の統計開始以降、2年連続で過去最悪を更新した。大人を含む全体の自殺者が減少傾向にある中、子どもだけが増え続けており看過できない。大分県でも4人が亡くなり、九州では最...
校外活動中の高校生が亡くなる事故が繰り返された。3月の沖縄県・辺野古沖の小型船転覆事故に続き、今度は福島県・磐越自動車道でマイクロバス事故が起きた。いずれも命を預かる事業者や団体、預けた学校側双方の危機意識の欠如が痛ましい事故を招いたと言...
米国とイランの交渉が暗礁に乗り上げ、ホルムズ海峡の封鎖解除もめどが立たないままだ。国内では石油関連の物資不足がじわりと広がっている。 だが浮足立つ必要はない。1970年代に2度の石油危機を経験し、それ以来続けてきた石油備蓄が役立ってい...
外国人在留手続きの手数料を大幅に引き上げる入管難民法改正案が、与党や国民民主党などの賛成多数で衆院を通過した。高市政権は今国会で成立させ、2026年度中の適用を目指している。4月から日本国籍の取得要件が厳しくなったばかりであり、外国人政策...
ロシアのプーチン大統領は、米国のトランプ大統領の仲介でウクライナとの一時停戦を実現させ、5月9日の対ナチスドイツ戦勝記念日の軍事パレードを首都モスクワで実施した。演説でプーチン氏は、自ら始めたウクライナ侵略戦争をソ連の対ドイツ戦争に結び付...
人工知能(AI)の進化はめざましい。だが放置できない危機も顕在化してきた。戦争への利用である。 米軍は新興企業アンソロピックの生成AI「クロード」をイラン攻撃に利用したとされる。衛星、偵察機、監視装置などが「目」となってデータや情報を...
再審制度を見直す刑事訴訟法改正案を巡り、政府は再修正案を自民党に提示した。法案の付則で裁判所の再審開始決定に対する検察の不服申し立て(抗告)を「原則禁止」とした上、決定を取り消すべき十分な理由がある場合は例外的に認めるという内容だ。抗告全...
今国会は大型連休が明けて会期後半に入った。高市早苗首相(自民党総裁)は、自身が「国論を二分する」と位置づける政策への取り組みをさらに進めるとみられる。なぜ国民世論が二分されるかといえば、国民の命と暮らしを左右する政策だからだ。 高市内...
政府が推進する「社会保障と税の一体改革」は、社会保障の安定と財政の健全化を同時に目指す。少子高齢化が深刻な日本でこの改革を前に進めるには、年齢によらず高齢者でも支払い能力に応じて負担してもらい、現役世代の重荷を軽くしていく政策が不可避だ。...
先行きに暗雲が垂れ込める中での交渉となる。核軍縮や核不拡散の進め方を議論する核拡散防止条約(NPT)再検討会議が4月27日、米ニューヨークで開幕した。 2015年と22年の再検討会議はいずれも最終文書を採択できず、NPTの形骸化を巡る...
こどもの日は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨に、1948(昭和23)年に制定された。その願いが実現しているとは、いまだ言い難い。 子どもの権利条約批准(94年)、子ども・子育て支援法制定(...
熊本、鹿児島両県にまたがる不知火海(八代海)はかつて「魚(いお)湧く海」と称されるほど穏やかで豊かな漁場だった。その一角をなす水俣湾の入り江は今、水俣病の原因企業チッソの排水による汚染魚のドラム缶と、海底からしゅんせつされたヘドロで埋め立...
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