ラグビーW杯は大分県に何をもたらすのか。新しい時代を歩む大分の“これから”を追う年間企画「切り拓(ひら)け~おおいた新時代」。1次リーグ3試合と準々決勝2試合の計5試合を開催した「OITA」は海外から多くの観戦者が訪れ、大会期間中は熱狂に沸いた。W杯フィーバーの日々を各記者が記録し、長期連載では、世界的なスポーツイベントを地方都市で受け入れる意味と意義を考えた。
※大分合同新聞 朝刊1面・おおいた総合面 2019年1月1日~2019年11月29日掲載
国内外から観光客が訪れる今秋のラグビーワールドカップ(W杯)大分開催に向け、県は食物アレルギーによる事故を防ぐためのピクトグラム(視覚記号)を作った。アレルギー源になりやすい卵、乳、小麦など計44の食材が一目で分かるデザイン。県内の旅館・...
ラグビー元日本代表のレジェンドたちが13日、ワールドカップ(W杯)大分開催を盛り上げる県内の団体総会に特別ゲストで出席した。「スーパースターが大分にやって来る。万全な準備で『世界』を迎えてほしい」。壇上で大会の魅力や楽しみ方などを語り、注...
県は18日、海外に向けて大分県が誇る温泉の魅力を紹介するホームページ(HP)を開設した。タトゥー(入れ墨)があっても入れる県内約100カ所の施設を検索できるほか、正しい入浴マナーも掲載。秋のラグビーワールドカップ(W杯)などで外国人観光客...
コピーライター 糸井重里さん(70) <東京・北青山の秩父宮ラグビー場。その目の前に彼のオフィスはある。楕円(だえん)球に魅せられたのは4年前のラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会がきっかけだった。今では「にわかファン...
スポーツ庁長官 鈴木大地さん(52) <スポーツ庁は2015年10月に発足した。2020の東京五輪・パラリンピックを見据え、トップ選手の強化と各競技の底辺拡大を図っている。初代長官の最初の海外視察は、前回のラグビーワールドカップ(W...
元ラグビー日本代表 今泉清さん(51) <大舞台にとことん強い。そのプレースタイルには華があった。1980~90年代に盛り上がりを見せた日本ラグビー界にあって、ひときわ輝くスターだった> 小中高校時代に情熱をささげた大分の地...
元ヤマハ発動機ラグビー部監督 清宮克幸さん(51) <母校の早稲田大を学生日本一に導き、ヤマハ発動機(トップリーグ)を率いて日本選手権を制した。外国人以外の指導者では、代表監督に最も近い男といわれる> 大分県の人たちっ...
日本ラグビー協会広報部長 藪木宏之さん(53) <日本ラグビー界の情報を国内外にPRする「窓口」だ。世界3大スポーツ大会の1つ、ラグビーワールドカップ(W杯)の魅力をあまねく伝える使命を担う> W杯は普段の国際試合と全く違う...
県立美術館長 新見隆さん(60) <芸術とスポーツの根は同じだ、と考えている。大分の文化発信拠点・県立美術館(OPAM)のコンセプトは「出会いと五感のミュージアム」。そのキーワードはラグビーワールドカップ(W杯)でも共通する> ...
大相撲力士 嘉風雅継さん(37) <大の楕円(だえん)球ファンだ。生まれ変わったらラガーマンになる――と公言する。故郷・大分でのビッグゲームは楽しみで仕方がない> 5試合のうち、特にオールブラックス(ニュージーランド代表)...
第105回別府八湯温泉まつり(別府まつり振興会・別府八湯温泉まつり実行委員会主催、大分合同新聞社共催)第4日の4日、「べっぷ♨フロマラソン」の出発式が別府市のJR別府駅前であった。...
名産・名物を載せて出発進行――。大分市は9日、市内の観光資源をあしらったラッピングバスを公開した。全国的なブランド魚「関あじ・関さば」を車体側面いっぱいにデザインするなどインパクト抜群。...
別府市教委は本年度、県内の中学では唯一となるラグビー部の創設準備を進めている。運動部の新たな在り方を模索する県教委のモデル事業になる見通し。9月開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で県内は強豪チームの試合や公認キャンプの舞台となる...
新鮮な空気を流し、光合成に必要な光を与える。高さ約2mの大型送風機12基がフル稼働しているのはそのためだ。人工照明(グローライト)を当てたピッチはオレンジ色に輝く。 大分市横尾の昭和電工ドーム大分は、専門の知識と技術を持った6人のグリ...
昼すぎ。頭上の太陽は大きな屋根に遮られ、緑一面の芝は少しずつ暗い影に覆われていく。 風が吹くことはない。夏になれば異様な蒸し暑さに包まれる。「生き物」の天然芝にとっては過酷な環境だ。 昭和電工ドーム大分(大分市横尾)の歩みは芝...
オーストラリアのノックス・グラマー校と大分上野丘、大分舞鶴両高校ラグビー部との交流試合が17日、大分市営陸上競技場であった。今秋開幕するラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に向けて機運を高めようと、県が国際交流事業として開催した。...
約2万平方mの広大な敷地で、その時を待つ。 三重県鈴鹿市の専用ほ場。天然と人工を組み合わせたハイブリッド(HB)と呼ばれる芝が太陽光を浴びている。約4カ月後、昭和電工ドーム大分(大分市横尾)に敷き詰められる「商品」だ。 県から発注...
神戸の芝は強い――。 昭和電工ドーム大分(大分市)と同じ開閉式屋根を持つ神戸市兵庫区の球技場「ノエビアスタジアム神戸」は、アスリートたちに厚い信頼を得ている。 風が通りにくい構造ながら、青々とピッチが輝いているのは昨年2月に敷設を...
臼杵市海添のJR臼杵駅前にある国宝臼杵石仏のレプリカがオリジナルのラグビージャージーをまとった。...
芝生に寝転び、ゆっくりとストレッチを始めた。 今月16日。ラグビーの国際交流でオーストラリアから来県したノックス・グラマー高校の生徒たちは、別府市実相寺多目的グラウンドに立つと軟らかいピッチに手をつき、逆立ちでおどけた。 2年半前...
選手の踏ん張りに負けない強さと、青々とした美しさを――。9月開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に向け、県内の関連施設ではピッチの調整が進んでいる。情熱を持って芝を手入れするのは、それぞれのグラウンドキーパーだ。 ◆新た...
4月20、21日。青空が広がる北九州市小倉北区の公園に、ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会をPRする大分県のブースが登場した。 隣接の球技場「ミクニワールドスタジアム北九州」では、ラグビー女子7人制の国際大会が開かれていた。世界の...
好みの組み合わせを選ぶ。 日田杉を用いた木地(土台)と、多彩な色柄の鼻緒。職人の指導で結び合わせるとオリジナルのげたが出来上がった。 日田市三本松の日田玖珠地域産業振興センターでは伝統のげた作りが体験できる。 「昨年から台湾の...
入り口から既に硫黄の香りが漂う。 九重町の筋湯温泉郷に近い山あい。地面のあちこちから常に温泉と泥が噴き出す小松地獄(湯坪)は野趣あふれる観光名所だ。 簡素な遊歩道で先導するのは、くじゅうネイチャーガイドクラブ事務局長の奥薗一也(6...
店内を満たす陽気なざわめきが客を迎える。 大分市中央町に昨年11月オープンした「アイリッシュパブ ザ・ハイブ」は、英国発祥の酒場文化を再現している。日が沈むと若い女性のグループや仕事帰りのサラリーマンらでにぎわう。 クラフトビール...
農村で過ごす休日は朝食のだんらんから始まった。 10連休終盤の5日。豊後高田市小田原で農家民泊を営む田染(たしぶ)和孝(74)、久枝(72)の夫婦は中国人の宿泊客と食卓を囲んでいた。 自家製野菜がたっぷり入ったみそ汁と白いご飯。焼...
由布市湯布院町の人気スポット、湯の坪街道は中国や韓国からのインバウンド(訪日外国人客)が目立つ。 4月中旬。街道に面した菓子店「由布院 花麹菊家」は平日にもかかわらず、土産を買い求める客でにぎわっていた。レジの横には、使用できるクレジ...
「行き先はどこですか」「忘れ物はないですか」。A4判の紙に英文が並ぶ。 大分市下郡のふたばタクシーは昨春、運転手向けに英会話マニュアルを作った。ラグビーワールドカップ(W杯)を見据えた取り組みだ。 考案したのは入社4年目のスリラン...
大きな荷物を抱えたスイス人女性2人組が、テーブル席に腰を下ろした。 4月に別府市のJR別府駅構内に新設されたインバウンド(訪日外国人客)向けの観光案内所「ワンダーコンパス ベップ」。スタッフの熊代(くましろ)はるか(23)=立命館アジ...
世界のハートをつかめ――。今秋のラグビーワールドカップ(W杯)では欧米・オセアニアから観戦客が県内に押し寄せる見通しだ。インバウンド(訪日外国人客)は観光立県・大分に何を求めているのか。旅行者や県内在住の外国人計5人に聞いた。 (ラ...
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