開会式であいさつする太陽の家の山下達夫理事長=4日、別府市内
別府市の社会福祉法人「太陽の家」が創立60周年を迎え、4日、同所で記念イベント「インクルーシブひろば」があった。子どもや高齢者、車椅子利用者、留学生ら、さまざまな人たちが50メートルリレーでたすきをつなぐ組数のギネス世界記録に挑戦するなど、地域住民と節目を祝った。
開会式で山下達夫理事長が「これからも地域の皆さまと一緒に成長していきたい」とあいさつ。1日に就任したスポーツ庁の河合純一長官も駆け付け、「地域と歩んできた歴史の重みを感じる」とたたえた。
ギネス挑戦は2人一組で1周50メートルを移動。次の組にたすきを渡すペア数で、世界記録の125組を目指した。山下理事長と長野恭紘市長がスタートを務め、それぞれの組のペースでリレーを続けた。障害の有無や国籍を超えたチャレンジは、大きく上回る186組を達成。全員で記念撮影をして喜びを分かち合った。
ほかにもパラスポーツの体験ブース、ステージパフォーマンスなどがあった。
太陽の家は1965年、「保護より機会を」を理念に、故・中村裕博士が創設。全国に先駆けて障害者の就労の道を切り開いてきた。山下理事長は「50メートルを走る途中、中村博士の像を見て、胸が熱くなるのを感じた。博士の思いを次の世代に引き継いでいきたい」と話した。