ツバキはゆるゆると咲き続ける。杵築市山香町のるるパークで開かれている「椿まつり」を観賞した。園内には屋内に約100種、屋外に約400種類があり、この時季は多くの品種が見頃を迎えている。...
蠢(うごめ)く。春の下に虫虫。春が来て小さな生き物が動き始める様子を表している。5日は二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」だった。七十二候では「蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)」。...
発災翌日、家財が散乱しライフラインも寸断されていた。被災した大分県出身の男性は本紙の電話取材に「主な情報源はラジオ」と答えた。2011年の東日本大震災。...
国東市国東町の中央を流れる田深川がつくる豊かな沖積地に広がる田園地帯。...
〈「この味がいいね」と君が言ったから―〉。歌人、俵万智さんの「サラダ記念日」の一節。...
発生から1年余りで記憶が生々しい能登半島地震。復旧に全力を挙げる被災地では昨年9月の豪雨災害が「二重被災」を生んだ。...
誰が言い出したのか知らないが、「親ガチャ」なる言葉が大辞泉の新語大賞に選ばれたのは2021年のこと。...
ブレードランナー、バック・トゥ・ザ・フューチャー、フィフス・エレメント…。1980、90年代には夢の未来を描いた名作SF映画が多数誕生した。...
ようやくお目覚めか。梅がほころびはじめた。長引く最強寒波の影響で遅れていた。日中は暖かいと思える日もあったのだが自然界は正直だ。春を代表する季語で春告草、風待草の異名を持つ。「梅は百花の魁(さきがけ)」。...
時代とともに聞かれなくなる言葉がある。母親の子ども時代の思い出話に出てきた「モーヤン」は何だったか。辞書にはもちろんない。以後は耳にすることもなかった。...
ソフトとハード。柔らかい、固いと訳すのが一般的。やさしい、難しいの場合もある。IT慣れした人ならプログラムと機器と捉えるかもしれない。...
今年の大学入学共通テストに長谷川町子の漫画「意地悪ばあさん」が登場した。...
「誰一人として戦争を望んでいません。でもどうやって平和な世界を実現したらいいのでしょう?」。...
くじゅう連山で見る、澄んだ青空。人はそれを「くじゅうブルー」という。雪の山道で見上げる青は、ひときわ美しい▼先日、中岳山頂付近にある御池(みいけ)を目指して九重町の牧ノ戸峠を出発した。...
もし、ゴリラならどうするか―。以前、悩んだときのためのゴリラ思考を小欄で紹介した。「ゴリラはこんなことで悩まない。人間は脳が発達しすぎているから余計なことでゴチャゴチャ悩む」という考え方だ。...
再びの寒波。晩酌はお湯割りで喉を潤す人が増えそうだ。手間を惜しまなければ、とっくりや燗瓶(かんぴん)に移した熱かんをいただくのもいい▼清酒や焼酎、泡盛など日本の酒は個性豊か。輸出も伸びている。...
原型は軍隊の夜の命令伝達用に考案した「夜間文字」だった。視覚障害者に便利なものだが、複雑で難しかった。...
八幡(はちまん)と名の付くお社は全国に4万社余り。日本最大の神社信仰の総本宮として知られる宇佐神宮の参拝者は、年間100万人を上回る。...
「学校じゃあ本当のことは教えてくれない」なんて、思春期ドラマにありそうなせりふだけれどある意味、的を射ている。教科書の内容がずいぶんと変わっているのだ▼有名なのは鎌倉幕府の成立。...
消費者にとっても農家にとっても混乱を招く経過をたどった。早く決断していれば「騒ぎ」はこれほど長引いただろうか、とも思う。ようやく政府備蓄米が放出されることになった▼流通停滞の解消目的では初めての放出に踏み切る。...
「錬金術」という言葉にはうさんくささが漂う。オカルト的な意味でも、現代社会においても。前者は魔術師が卑金属を貴金属に変えようとする秘法、後者は容易な金もうけといったイメージ。...
童謡「いぬのおまわりさん」「グッドバイ」などで知られる竹田市出身の童話作家・佐藤義美(1905~68年)は、時に童謡詩人らしくない言葉を使う。...
ジョウビタキについて触れた小欄(1月25日付)を見たという大分市内の女性(88)から手紙が届いた。女性の身近でもかわいらしい姿を現すという。「『チーちゃん』が私の処(ところ)に来て周りをうろうろしています」。...
小さな女の子モモが暮らす街に「時間どろぼう」が現れる。豊かな時間を失い、効率重視に走る人々の心は冷えきっていく。モモは盗まれた時間を取り戻そうと奮闘する―。...
背中や腰回りに軽い痛がゆさを感じたのが最初の自覚症状だった。「もしかして帯状疱疹(ほうしん)」と疑った。偶然にも直前に見ていたテレビの情報番組で少し知識を得ていたから。...
「ベータ世代」という言葉を初めて耳にした。最近よく話題に上がる「Z世代」は、おおむね1990年代後半~2010年ごろに生まれた世代を指す。その次の世代が「α(アルファ)世代」で、Z世代の後の約15年くらいの年代。...
耳目にする機会が増えた「金利のある世界」。裏を返せば金利のない異常な世界が続いた。...
松竹梅と聞いて日本酒を思い浮かべるのは結構年季の入った左党ではないだろうか。風流人を気取るなら「歳寒三友(さいかんのさんゆう)」と応じたい。...
日本で同時通訳が知られるようになったのは、人類初の月面着陸に成功したアポロ11号の衛星中継だったという。注目度の高い国際ニュースでは欠かせない存在。外交の場であればその重要性は一層高まる▼有名なエピソードがある。...
戦いは続く。油断してはいけない。1994年刊行の『ホット・ゾーン』(リチャード・プレストン著)はエボラ出血熱の脅威を描いた30年前の作品だが、新型コロナと置き換えてよいほど状況が酷似している。...
11日付の紙面はこちら