江戸時代、中国の通商船が嵐に遭い、九州に難を逃れた。お世話になった返礼で船長から積み荷の柑橘(かんきつ)が贈られた。そんな由来もあるのが、インドシナ地方原産のザボン▼ポルトガル語のザンボアが転じたという説がある。...
子どもの頃に見ていたものは大人になると大抵は小さく見えるものだが、135段ある石段は昔よりも高くそびえて見えた。...
ノンフィクション作家の立花隆氏(2021年死去)が東大でゼミを開講したのは1996年秋である。「伝説の立花ゼミ」で知られる▼習作のテーマは「二十歳(はたち)のころ」。学生をいろんな人へ取材に行かせた。問いは一つ。...
へぇ、と思った記憶がおぼろにある。5年ほど前、日本サッカー協会が「女子サッカーの日本最古とみられる競技写真を確認した」と発表した。...
「警察」と聞くと、特段やましいことがないのについ身構えてしまう。そんな筆者と同じような人は純真な子どもを見習いましょう。化学メーカーのクラレは、新小学1年生を対象に毎年「将来就きたい職業」調査を続けている。...
JR別府駅前(別府市)で大仰(おおぎょう)に両手を広げる油屋熊八像は、心尽くしのもてなしで旅人をネンゴロにした翁(1863~1935年)の意気が動勢に表れている▼2007年、大分みらい信用金庫が創立80年記念で市に寄贈した。...
独特の地域性を表す「日田モンロー」なる言葉がある。かつて国政選挙などで日田市出身の候補者が圧倒的な票を集めることで知られた。...
〈去年(こぞ)今年貫く棒の如きもの〉高浜虚子。長いと思っていた年末年始の休みも明けてみれば一瞬。戻ってきた日常でやることはいつもと代わり映えしない。いや、そうではない。...
かつて、1月5日は勅令で定められた祝日だった。...
一輪の花で心の窓が開かれることを「一華開発」というそうだ。たとえ道端に咲く雑草でも、それを拾い上げた人がその人なりの心の深さで生ければ、その人だけの美となって輝く―。...
寺田寅彦(1878~1935年)は年始参りを嫌った。特に出される食べ物。屠蘇(とそ)の杯には〈附(ふ)着した菌の数も相当に多そうである〉と学者らしいヘリクツ。胃弱だったため吸い物も苦手。...
新年早々、お聞きします。幸せって何だと思いますか? せっかくのお屠蘇(とそ)気分がさめそうですが、まあそこは元日ということで、数の子でもぽりぽりやりながらお付き合いを▼ある業界誌の随想集に、小説家江國香織さんは書いています。...
大喜利が好きだ。出されたお題に対して当意即妙の回答を競い合うもの。ある番組でのお題「太陽はなぜ沈むのか」へのアイドルの答えが秀逸だった。「一日を終わらせなければならない」。そうでないと新しい日が始まらないと言う。...
奈良・東大寺の近くに、手向山(たむけやま)八幡宮はある。「聖武天皇が大仏を造営した際、宇佐から八幡神を迎えて大仏殿近くに創建された。以来、東大寺を守護する」。...
「今年の漢字」は「熊」だった。米か高だと予想していたが、いずれにせよ面白みに欠ける。...
兵役を終えたダニーさんは、旅に出る。日本で出会ったケバブ売りの男性は、「てき」と思い込んでいたパレスチナ人だった。...
帰省ラッシュが始まった。故郷での家庭料理は里帰りの楽しみの一つだろう。とり天、唐揚げ、鶏飯、豚汁、りゅうきゅう…。実家ならではの味が郷愁をいざなう。...
エスカレーターはありがたい。ゆっくり上へ下へと連れて行ってくれる。ただし途中で引き返すことはできない。...
弊社のデータベース(資料保管システム)は過去の膨大な記事を集積している。古い紙面からは「時代」がふわりと匂い立つ▼とりわけ歴年の県内10大ニュースは、その香が強い。...
小林明子さんが歌ったドラマ主題歌「恋に落ちて」(1985年)の一節。〈ダイヤル回して手を止めた♩〉。受話器片手に物憂げな女性が思い浮かぶ詞は、湯川れい子さん。...
『ゼブラーマン』という映画があった。タイトルからしてB級の匂いがぷんぷん。三池崇史監督、宮藤官九郎脚本、哀川翔主演とあれば面白くないはずがない。シマウマ柄のヒーローが「白黒つけるぜ!」とキメる▼白黒といえば横断歩道。...
大分市美術館近くの上野の森セラピーロードは、気軽に自然に触れられる憩いの空間だろう。高低差は50メートル。短くコースを取れば30分ほどで散策できる。...
今が太古の狩猟時代だと仮定しよう。格闘の末、マンモスを仕留めることができた。「でも私は、狩りの途中で見つけたきれいな小石も我(わ)が家(洞窟)へ持ち帰ると思う」。...
生活全般でなお値上げが続く年末。大分市の中心商店街に長い列ができていた。1万3千円分を1万円で販売するプレミアム商品券を求めて。400セットが即日完売したという。...
嵐のような人だった。劇作家つかこうへいさん(1948~2010年)が泉下の人となって今年で15年。『蒲田行進曲』『熱海殺人事件』といった人気作で知られた演劇界のカリスマが1995年に突如、大分市で劇団を設立。...
俳人の長谷川櫂(かい)さん(71)が『震災歌集』(中央公論新社)を出したのは、あの3・11からわずか1カ月後の2011年4月だった。...
波瀾(はらん)万丈が代名詞のような歌人の作品。〈子らはまだ起きて待つやと生垣のひまよりのぞく吾が家の灯り〉。成長した息子は戦地へ赴いた。...
虚礼の乾杯をする。「今年は皆よう頑張ってくれた。お疲れさんやったな」と、ご満悦なのは上司だけだ。周りはシラ~としている▼さりとて酒宴は続く。「次は何を飲まれます?」と部下。「お、いいかい?ほな焼酎のお湯割り」と上司。...
見出しに「先生たちの紙芝居部隊」とある。1939(昭和14)年の大分新聞(大分合同新聞の前身)は、県が進めた紙芝居研究を報じている。...
インターネット上の俗語に悩まされることはないだろうか。最近は「無理ゲー」という言葉に戸惑った。...
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