胸に当てた左手の甲か左頬を右手で回すように2回さする。手話で「大事」という意味。県内には5千人以上の聴覚障害者がいる。筆談が苦手な人もいるため、文字表示がないときの意思疎通手段としては手話が適している。...
大分市新春日町近辺の住吉川にカルガモがいる。アオサギがいる。セキレイがいる。カメがいる。魚がいる。...
「グリズリー」(1976年、米国)という映画があった。巨大なハイイログマ(グリズリー)が次々に人を襲う、当時流行のパニック映画。...
まろやかな冷気をまとった朝晩の風が、どこからか虫たちの求愛歌を運んでくる今日この頃。秋ナスが旬を迎えている▼日差しが幾分マイルドになってから育つ。皮がつるんと薄く柔らかく、しっとり水分を含んで甘い。...
囲碁は4千年ほど前に中国で始まり、5世紀ごろに日本に伝わったとされる。駄目、布石、捨て石、八百長、一目置くなど、囲碁をルーツとする慣用句が多く使われていることから、いかに親しまれてきたかが分かる。...
カボチャがおいしくなっていく季節。夏場の収穫後、秋から冬へと、熟成するほど甘みが増す。日本でそのルーツは戦国大名、大友宗麟の時代にさかのぼる▼ポルトガル船が豊後国を往来した欧州の大航海時代。...
「目指すはチャーミングで元気な老人。年寄りは謙虚であれ。助けてあげたいと思ってもらえるようなジジイ、ババアになるべき」。タレント毒蝮三太夫さん(89)の毒舌が止まらない。...
今はなき別府市営温泉プールがラクテンチ下の原町にお目見えしたのは、69年前の1956(昭和31)年春である。...
「150円カレー」が姿を消す―。昭和も残りわずかなバブル経済のさなか、トキハ(大分市)の大食堂の話題。小紙5日付の「昭和100年おおいたアーカイブス」(1988年9月)で知った▼17年間のロングセラーだったという。...
ありゃりゃ、と外野で笑ってしまった大分県民もいよう。失礼ながら、例の伊東市長(静岡県)の学歴詐称疑惑である。こともあろうに市議会は解散させられてしまった▼これほどの泥沼は夢想だにしなかっただろう。...
〈今日で全てが終わるのだとしたら、わたしは今日 どんなにあなたを愛しているか伝えたい〉。2001年9月11日に起きた米同時多発テロの後、世界中に広がった詩の一節だ。タイトルは『最後だとわかっていたなら』。...
「これからはお米を作りたいという農家さんにはお米を作ってもらう。増産し、海外に輸出できるような仕組みをつくる。いざという時には輸出を止めて国内に回せば、輸出は第2の備蓄米の役割を果たす」。...
将とは智・信・仁・勇・厳なり、と説いたのは孫子である。知恵、信頼、思いやり、勇断力、威厳さ。「将の五徳」は優れたリーダーの資質だと言った▼石破さんに足りなかったのは信、勇、厳だったように思う。...
新たな混乱の始まりになるのだろうか。石破茂首相が辞任を表明した。自民党が総裁選の前倒しへの賛否を取りまとめるとしていた8日を目前にして▼辞めるのか、辞めないのか。参院選大敗から50日。...
芥川龍之介は本名。かっこいい。直木三十五の実名は植村宗一。「植」のつくり直と部首の木を組み合わせて名字にし、名前は年齢の三十一とした。年ごとに改名。...
地球上の耳目を集める大谷翔平選手(31)は、日米のプロ野球生活13年で送りバントが一つもない。正真正銘のスラッガーを裏付ける記録であろう▼では、日本球界の歴代強打者はどうか。...
私事で恐縮だが、小学校の授業だったと思う。大量殺りくの世界大戦のはざまに軍縮会議が幾度も開かれたと知り、何とも不思議な気持ちになった。...
「君たちは、知っておかなくちゃいけないんだ。知っておかないと、また同じ過ちを犯すんだ」。恩師の言葉だという。後に同じ教職に就き「生徒に事実を語り伝えていくことの大切さ」を痛感したとの寄稿が心に刺さった。...
モノの本を頼ったり、インターネットで調べたり。今夏、借りた畑で見よう見まねの野菜作りに挑んだ。キュウリ、ゴーヤー、ナスなど。生き物相手にビギナーズラックは期待できない。...
料理愛好家の平野レミさん(78)が紹介するレシピには、よくカボスがお目見えする。炒め物、パスタ、鍋、ドレッシング。「香りのアクセントには爽やかな風味がぴったり」と愛してくれている▼余話をもう一つ。...
窓という窓に段ボールをあてがい、徹底した目張りが隙間から明かりが漏れるのを防ぐ。倒壊したビルを想定した広い会議室。...
「たくさん持ってるでしょ。何でまた買うの?」。夏物衣類のセール会場で、いらだった様子の男性の声が聞こえてきた。夫婦なのだろう。妻と思われる女性は、困ったようにほほ笑んで手に取った服をそっと戻した。...
自分は世の中に必要とされていないという思いに押しつぶされそうだった。ふと、机のそばにあった懐中電灯をつけて光に手のひらをかざすと、きれいな赤色が見えた。一編の詩が生まれた。「手のひらを太陽に」。...
九州新幹線の新八代駅(熊本県八代市)はきょうから、同市出身の故八代亜紀の名曲「舟唄」を車両発車時に流す。オルゴール調だそうだ▼扉が閉まる前の20秒間、ホームで聴ける。...
猪瀬直樹さんのノンフィクション『昭和16年夏の敗戦』がNHKでドラマ化された。1940年に設置された「総力戦研究所」に金融機関や陸海軍、通信社などから若きエリートが集結。...
当事者から生の声を聞く機会が一層貴重になった戦後80年。小紙は「大分の空襲」や全国の地方紙19社との共同企画「あの時私は」などの連載が、戦争の記憶を伝えてきた。...
県民の共通認識だろう。「大分はガソリンが高過ぎる」。誰もが腹の中でグッとこらえていることの一つに違いない。そうだ、と膝を打つあなたの眉間のシワが目に浮かぶ▼大分市には九州唯一の製油所がある。...
地球上のアリの総重量は、人間の総重量とほぼ同じらしい。人工知能(AI)に何かびっくりする話題はないか尋ねたら教えてくれた。調べてみると生物学者エドワード・O・ウィルソンの説だと確認できた。...
雲さえも見下ろす高みから果てしない地平線を眺めてみたい―。アウトドア派ならずとも山への憧れを抱く人は多いのではないか。だが、その山頂を目指すとなれば話は別。...
休肝日を増やそうと努力はしている。一応。とはいえ晩酌に缶ビールを1本あおるくらい、バチは当たるまい。手っ取り早いつまみといえば、やはり枝豆。育ちきる前に収穫した大豆だ。...
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