JR別府駅前(別府市)で大仰(おおぎょう)に両手を広げる油屋熊八像は、心尽くしのもてなしで旅人をネンゴロにした翁(1863~1935年)の意気が動勢に表れている▼2007年、大分みらい信用金庫が創立80年記念で市に寄贈した。...
独特の地域性を表す「日田モンロー」なる言葉がある。かつて国政選挙などで日田市出身の候補者が圧倒的な票を集めることで知られた。...
〈去年(こぞ)今年貫く棒の如きもの〉高浜虚子。長いと思っていた年末年始の休みも明けてみれば一瞬。戻ってきた日常でやることはいつもと代わり映えしない。いや、そうではない。...
かつて、1月5日は勅令で定められた祝日だった。...
一輪の花で心の窓が開かれることを「一華開発」というそうだ。たとえ道端に咲く雑草でも、それを拾い上げた人がその人なりの心の深さで生ければ、その人だけの美となって輝く―。...
寺田寅彦(1878~1935年)は年始参りを嫌った。特に出される食べ物。屠蘇(とそ)の杯には〈附(ふ)着した菌の数も相当に多そうである〉と学者らしいヘリクツ。胃弱だったため吸い物も苦手。...
新年早々、お聞きします。幸せって何だと思いますか? せっかくのお屠蘇(とそ)気分がさめそうですが、まあそこは元日ということで、数の子でもぽりぽりやりながらお付き合いを▼ある業界誌の随想集に、小説家江國香織さんは書いています。...
大喜利が好きだ。出されたお題に対して当意即妙の回答を競い合うもの。ある番組でのお題「太陽はなぜ沈むのか」へのアイドルの答えが秀逸だった。「一日を終わらせなければならない」。そうでないと新しい日が始まらないと言う。...
奈良・東大寺の近くに、手向山(たむけやま)八幡宮はある。「聖武天皇が大仏を造営した際、宇佐から八幡神を迎えて大仏殿近くに創建された。以来、東大寺を守護する」。...
「今年の漢字」は「熊」だった。米か高だと予想していたが、いずれにせよ面白みに欠ける。...
兵役を終えたダニーさんは、旅に出る。日本で出会ったケバブ売りの男性は、「てき」と思い込んでいたパレスチナ人だった。...
帰省ラッシュが始まった。故郷での家庭料理は里帰りの楽しみの一つだろう。とり天、唐揚げ、鶏飯、豚汁、りゅうきゅう…。実家ならではの味が郷愁をいざなう。...
エスカレーターはありがたい。ゆっくり上へ下へと連れて行ってくれる。ただし途中で引き返すことはできない。...
弊社のデータベース(資料保管システム)は過去の膨大な記事を集積している。古い紙面からは「時代」がふわりと匂い立つ▼とりわけ歴年の県内10大ニュースは、その香が強い。...
小林明子さんが歌ったドラマ主題歌「恋に落ちて」(1985年)の一節。〈ダイヤル回して手を止めた♩〉。受話器片手に物憂げな女性が思い浮かぶ詞は、湯川れい子さん。...
『ゼブラーマン』という映画があった。タイトルからしてB級の匂いがぷんぷん。三池崇史監督、宮藤官九郎脚本、哀川翔主演とあれば面白くないはずがない。シマウマ柄のヒーローが「白黒つけるぜ!」とキメる▼白黒といえば横断歩道。...
大分市美術館近くの上野の森セラピーロードは、気軽に自然に触れられる憩いの空間だろう。高低差は50メートル。短くコースを取れば30分ほどで散策できる。...
今が太古の狩猟時代だと仮定しよう。格闘の末、マンモスを仕留めることができた。「でも私は、狩りの途中で見つけたきれいな小石も我(わ)が家(洞窟)へ持ち帰ると思う」。...
生活全般でなお値上げが続く年末。大分市の中心商店街に長い列ができていた。1万3千円分を1万円で販売するプレミアム商品券を求めて。400セットが即日完売したという。...
嵐のような人だった。劇作家つかこうへいさん(1948~2010年)が泉下の人となって今年で15年。『蒲田行進曲』『熱海殺人事件』といった人気作で知られた演劇界のカリスマが1995年に突如、大分市で劇団を設立。...
俳人の長谷川櫂(かい)さん(71)が『震災歌集』(中央公論新社)を出したのは、あの3・11からわずか1カ月後の2011年4月だった。...
波瀾(はらん)万丈が代名詞のような歌人の作品。〈子らはまだ起きて待つやと生垣のひまよりのぞく吾が家の灯り〉。成長した息子は戦地へ赴いた。...
虚礼の乾杯をする。「今年は皆よう頑張ってくれた。お疲れさんやったな」と、ご満悦なのは上司だけだ。周りはシラ~としている▼さりとて酒宴は続く。「次は何を飲まれます?」と部下。「お、いいかい?ほな焼酎のお湯割り」と上司。...
見出しに「先生たちの紙芝居部隊」とある。1939(昭和14)年の大分新聞(大分合同新聞の前身)は、県が進めた紙芝居研究を報じている。...
インターネット上の俗語に悩まされることはないだろうか。最近は「無理ゲー」という言葉に戸惑った。...
綸言(りんげん)汗の如(ごと)し。「汗が再び体内に戻らないように、一度口に出した君主の言葉は取り消すことができない」という意味。...
郷に入れば郷に従え。4世紀ごろのイタリア・ミラノで生まれたとされる教えは、異文化での適応を説いている▼例えばあなたが海外を旅行中、不運にも命を落としたとしよう。...
掃いても掃いても敷地の隅に集まる落ち葉。筆者宅に庭木は少ないのだが、空っ風で運ばれてきては乾いた音を立てる。...
非常口のマークなどに使われるピクトグラム。国籍や年齢などを問わず直感的に情報が伝わるようにデザインされた図案や絵文字のことを指す。1964年の東京五輪で本格的に導入され、世界に普及した。...
今夏で80年が経過した日本の敗戦は、太平洋戦争でいえば日本が奇襲したとされる米ハワイへの真珠湾攻撃が端緒だった。84年前のきょう12月8日。...
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