府内城跡(大分市荷揚町)は市民、県民にどれだけ愛されているだろうか。...
縦約13センチ、横約9センチ。被爆者健康手帳のサイズはパスポート(B7判)に近い。表紙を見ればその人の名前、性別、番号が分かる▼計36ページ。...
戦後80年の節目を迎えている今夏。例年にも増して平和の願いを強くするのは、露骨な自国優先主義や、国際関係の緊張が高まり国防が議論される機会が増えたからだろう▼平和を希求した男の生き様(ざま)―。...
豆腐がおいしい。定番のかつお節、小ネギの他、時にはキムチやしらすをのせたアレンジもいい。よく作る料理は野菜、卵、豚肉と炒める豆腐チャンプルー。白麻婆(マーボー)豆腐はひき肉、調味料と合わせてレンチンするだけなので簡単。...
作家の中山士朗さんがご存命なら94歳になる。別府湾を一望する別府市野田に「原爆亭」と名付けた書斎を構え、ヒロシマの記憶を静かに書き残した孤高の文筆家だった。...
ナチスドイツが核兵器の研究を進める中、そうせざるを得なかった―。...
本名トーマス・エドワード・ロレンス。「アラビアのロレンス」に、どんな人物を思い浮かべるだろうか。ベドウィンの衣装をまとい、砂漠のゲリラ戦を展開した勇士。...
柴戸山 降りくる雨に しょぼぬれて 夜さら寒いもんじゃ 雨じゃもの―。大分市上野丘西の円寿寺にある碑には雨乞いの歌が刻まれている。江戸時代の僧侶の作で、柴戸山は高崎山のことのようだ。...
戦後80年の8月を迎えたからには、大分県を全国に知らしめた料亭「なるみ」の存在を論じないわけにはいかない。...
弘法筆を選ばず。すぐれた書家としても知られる空海は数々の偉業を誇るまぎれもない日本仏教界のレジェンド。真言宗を広め、高野山に金剛峯寺(こんごうぶじ)を創建した。...
江戸幕府中興の祖、徳川吉宗(1684~1751年)が注目されている。「暴れん坊将軍」で有名なのは人気テレビ番組の影響だが、米価の安定に心を砕いた「コメ将軍」としての一面を持つ▼江戸中期は経済の低成長期。...
香川県の宿泊施設で児童らの裸を盗撮したとして御用となった男が、「○○御一行様」と記された歓迎看板で滞在情報を把握していたそうだ。...
語源調べがマイブーム。「豚に真珠」のことわざは聖書が出典って知ってました? 『新約聖書』に「豚の前になんじらの真珠を投げることなかれ」と記している。...
味覚の記憶。時折家族で訪ねた父の知人宅は庭が美しく、赤く色づいた楕円(だえん)形の実が皿に盛られて出されることがあった。ナツメ。...
他山の石。他人の言行を自分を磨く助けにするという意。過去の文化庁「国語に関する世論調査」で正答は3割弱だった。...
ブラウン管の前に陣取る。映りが悪いとテレビの側面をバンッとたたいたもんだ。昭和の時代、多くの県民が土曜の夜を待ちわびた▼午後7時、まんが日本昔ばなしが始まる。...
トランプ関税とはよくいったものだ。どう喝外交とも揶揄(やゆ)される米大統領の「ディール(取引)」に振り回され、交渉は終始、相手がペースを握った。...
福田康夫元首相は自民党総裁選で、総理の資質を問われ「辞める時の決断」を挙げた。...
別府短編映画制作プロジェクト「ブゴン対ジュンダ対レイガ 別府最大の決戦」は、人気双子レスラー「斉藤ブラザーズ」の起用など、全日本プロレス全面協力の撮影が話題を呼んでいる。...
「ところでアンタ、行った?」「どこに?」「参院選ちゃ」「何かえ、トキハのザ・ドリフターズ展かと思った」「ダメだこりゃ」▼「雪辱したタダトモさんは泣きそうな顔で万歳しよった」「報道じゃ序盤の『リード』から終盤は『互角』になったけんな」「大分...
選ばれたのはステーツマンかポリティシャンか。ともに政治家の意味に用いられるが、使い分けることもある。...
江戸時代の村は入札(いれふだ)という選挙で村役人を選んだ。役人のあり方や選出方法は、それぞれの村に任されていたという(柿崎明二『「江戸の選挙」から民主主義を考える』)▼民主主義は輸入されたというイメージが強い。...
ガンガン肌灼(や)く日差し。日焼け対策してますか? 江戸時代にも日傘がはやった。「男女に限らず青紙を貼った日傘を差す者が多い。人混みでは邪魔だ」として幕府が禁止したほど。...
「風呂キャンセル界隈(かいわい)」。理解できる読者は少数派に違いない。流通業界紙の見出しで知った。「紙面を組む整理担当者はどんなセンスだろう」。...
高射砲の音に防空頭巾を幼子にかぶせ、防空壕(ごう)へ向かう前書きが象徴的だ。第2次世界大戦の末期を実況しながら物語をつむぎ始める。...
「魅力ある候補者がいなくて誰にも投票したくない。だけど国政は変えたいから選挙には行きたい。どうすればいいですか?」▼数年前、ミュージシャン星野源(44)の深夜ラジオ番組にリスナーから質問が寄せられた。...
“学者の国会”とも呼ばれるそうだ。科学者を代表する機関「日本学術会議」。来年10月に特殊法人へと移行する。...
バブル景気の象徴といえば、いわゆるボディコンのお嬢さん方がディスコのお立ち台で扇子をふりふりしている狂騒シーンだろうか。列島はわれを失っていた▼かくいう大分県も浮かれていた。...
生活情報誌『暮しの手帖』は戦後間もない1948年に創刊。編集長は花森安治。商品テストを繰り返し、生活を豊かにするための情報発信に心血を注いだ。...
水田地帯の一画で夕刻、休耕田を覆うように茂ったヨシの中から「ギョギョシ、ギョギョシ。ギシ、ギシ…」と、よく響く鳴き声がした。...
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