【問う 時速194km交通死亡事故】福岡高検が遺族に「上告趣意書」の内容説明 二審判決の論理構成は最高裁判例に違反などと訴え

福岡高検に入る長文恵さん(右)と代理人弁護士=25日、福岡市
福岡高検に入る長文恵さん(右)と代理人弁護士=25日、福岡市
  • 福岡高検に入る長文恵さん(右)と代理人弁護士=25日、福岡市
  • 面会後、取材に応じる遺族の長文恵さん=25日、福岡市

 大分市の時速194キロ死亡事故で、被告の男(25)に過失運転致死罪で懲役4年6月を言い渡した二審福岡高裁判決を不服として、最高裁に上告した福岡高検が25日、「上告趣意書」の内容を遺族に説明した。関係者によると、危険運転致死罪を認めなかった判決の論理構成が最高裁判例に違反するなどと訴えているという。提出期限の28日までに最高裁に出す。
 上告趣意書は二審判決を不当とする具体的な理由をまとめた書面。被害者遺族の長(おさ)文恵さん(60)と代理人弁護士2人が福岡市の福岡高検を訪問し、刑事部長から1時間10分ほど説明を受けた。
 遺族と代理人弁護士によると、趣意書で、検察側は一、二審と同じように、被告の運転が危険運転罪の対象となる▽進行を制御することが困難な高速度▽妨害目的の運転―の2類型に当たると主張。二審判決の考え方は複数の判例と整合しないと言及したという。
 2024年11月の一審大分地裁の裁判員裁判判決は制御困難な高速度のみを認めて、危険運転罪で懲役8年を言い渡した。だが、今年1月の二審判決は一審を破棄し、いずれも認定せずに過失運転罪を適用し、量刑を引き下げた。
 長さんは面会後、取材に応じ「上告趣意書は検察が全力で作った内容と思った。あとは最高裁の判断を待つだけ。日常を取り戻すためにも早く裁判が終わってほしい気持ちもある」と話した。

<メモ>
 事故は2021年2月9日午後11時ごろ、大分市大在の一般道(法定速度60キロ)で発生した。当時19歳だった被告の男は乗用車を時速194・1キロで走らせ、交差点を右折してきた乗用車に激突。運転していた小柳憲さん=当時(50)=を出血性ショックで死亡させた。

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