県は2026年度に「里親支援センター」を設置する方針を固めた。写真は現在、里親を支援し、センターとも連携する見通しの県中央児童相談所=大分市荏隈
さまざまな事情により親元で暮らせない子どもを養育する里親の支援充実に向けて、大分県は2026年度に「里親支援センター」を設置する方針を固めた。受け入れ先の確保、子どもとのミスマッチを防ぐ相談や調整などを手がけ、自立まで一貫してきめ細かくサポートする。26年度一般会計当初予算案に関係事業費を盛り込む方向で調整している。
親の病気、離婚、虐待などで社会的な養育が必要な子どもは、県内に410人(25年3月末時点)。▽児童養護施設(242人)▽里親(113人)▽ファミリーホーム(47人)▽乳児院(8人)。直近5年間は平均450人ほどと、横ばいで推移している。
国は早い段階から家庭的な環境で暮らす方が子どもの成育に望ましいとして、乳幼児など3歳未満の里親・ファミリーホーム委託率75%の目標達成を自治体に求めている。
大分県は児童相談所に専門部署を設けるなど以前から手厚い支援に取り組み、24年3月末時点の委託率は66・7%で、都道府県で2位の高さだった。さらなる充実に向けて支援センター設置を判断した。
センターは定期的に受け入れ家庭を訪れて状況を把握し、養育のノウハウ提供や心理的な負担の軽減を図る。初年度は大分市内を対象にする。業務を担う団体を希望するNPO法人、社会福祉法人などの中から26年度に決定する見通し。
現在、里親の支援業務を担う県中央児童相談所は、大分市以外の地域で活動を続けながら、センターとも連携する方針。
県内の里親登録数は238組(25年3月末時点)で、新たな養育者の発掘も課題になっている。
こども家庭庁は里親制度のキャンペーンキャラクターに、物語と親和性のある「赤毛のアン」を起用。県は物語の舞台であるカナダ・プリンスエドワードアイランド州との友好関係を進めており、同庁と連携してPRに力を入れる。
佐藤樹一郎知事は「県内の全ての子どもが健やかに生まれ育つ、温かい県づくりを推進する」と語った。