米国産鶏で中津からあげを試作する小川裕記代表=6月下旬、米ロサンゼルス
【中津】中津からあげ専門店「中津彩鶏々~イロトリドリ~」(中津市中殿)が米国に出店する。同国で50店舗以上のレジャー施設を展開するラウンドワン現地法人が新たにサンディエゴで開業する日本食施設の協力加盟店に選ばれ、一角に店を構える。小川裕記代表(45)は「中津からあげ代表として、フライドチキンの本場で勝負したい」と意気込んでいる。
サンディエゴの施設は日本食をPRするフードコートで、300席以上を備える。12月にオープンし、その後、全米各地に拡大する予定という。
協力加盟店は、飲食店評価サイトやレストランガイドで高評価の全国28店舗に声かけしており、県内からは中津彩鶏々のみ。
登録10周年を迎える地域団体商標「中津からあげ」は国産鶏を使い、独自にブレンドした秘伝のたれで下味を付けるのが特徴。創業10年目の同店は、地元のしょうゆとニンニクを用いたこだわりのたれにしっかりと漬け込んで作る。
だが、自国第一主義を掲げるトランプ政権の影響で米国産鶏しか使えないことが判明。小川代表は6月下旬に渡米し、店特製のたれに漬け込んで試行錯誤を重ねながら本来の味に遜色ない商品を作り上げた。
現在はオープンに向け、同法人のスタッフを中津の本店で受け入れて調理指導に取り組んでいる。
聖地中津からあげの会理事も務める小川代表は「米国でフライドチキンや唐揚げを食べたが、中津からあげが一番だと思う。さらに知名度とブランド力を向上させ、中津にインバウンド(訪日客)を呼び込みたい」と話した。