【卓球女子団体決勝リーグ・明豊-中津南】素早い打球で攻撃を仕掛ける明豊の渡辺(右)・阿部組=べっぷアリーナ
圧倒的な強さで女王の座を守った。卓球女子団体は明豊が決勝リーグ全勝で12連覇を達成。それでも、全国4強入りを目指す選手たちにとっては通過点だ。
上位4校が総当たりで競う決勝リーグ。杵築と溝部学園に快勝し、中津南との最終戦を迎えた。
シングルス2人がいずれも3―0で流れを引き寄せると、ダブルスは阿部愛未主将と渡辺莉々子の3年生ペア。左利きの阿部がコースに打ち分け、渡辺は鋭いドライブで相手を翻弄(ほんろう)。主導権を渡さず勝ち切った。
昨秋の九州新人大会を制しながら、全国選抜大会(3月)は16強止まり。松本香織監督は「技術、パワー、スピード。全てが足りない」と危機感を抱いたという。
大舞台で感じた悔しさが、選手たちの意識に変化をもたらした。渡辺は「相手を上回る気持ちと技術が大切。最後の1本まで粘り強く戦おう」と納得できるまで練習を続けるようになった。
選手だけで行うミーティングも自然と増え、「自主的に考え、行動できるようになってきた」と松本監督。
全国総体は昨年まで3年続けて2回戦で敗退している。意識が変わり、底上げも進んだ今夏は、壁を越えるチャンス。阿部主将は「全員で一つになって努力し、もっと実力をつけて全国大会に臨みたい」と表情を引き締めた。
【ミニインタビュー】
卓球男子団体で23連覇を果たした明豊の船橋一真主将(3年) 優勝できてほっとした。流れを一気に持っていかれた場面もあったが、試合の中で修正できた。力のある1年生も入ったのでダブルスを強化し、さらにチーム力を上げたい。
〈卓球〉
(べっぷアリーナ)
=男子=
【学校対抗】▽決勝リーグ進出トーナメント2回戦 明豊3―0日田、舞鶴3―0鶴崎、上野丘3―0中津東、中津南3―0鶴見丘、杵築3―1日田林工、宇佐産3―1高専、鶴崎工3―0豊府、溝部学園3―0東明
▽同決定戦 明豊3―0舞鶴、中津南3―2上野丘、杵築3―1宇佐産、溝部学園3―0鶴崎工
▽決勝リーグ 明豊3―0溝部学園、明豊3―0杵築、明豊3―0中津南、溝部学園3―1杵築、溝部学園3―0中津南、杵築3―1中津南
(1)明豊(船橋、横田、小野、比嘉、中野、渡辺秀、藤田、下山)3勝(2)溝部学園2勝1敗(3)杵築1勝2敗(4)中津南3敗
=女子=
【学校対抗】▽決勝リーグ進出トーナメント2回戦 明豊3―0鶴崎、東明3―0昭和学園、杵築3―0東九州龍谷、豊府3―0臼杵、溝部学園3―0鶴崎工、大分西3―1中津東、大分南3―1舞鶴、中津南3―0国東
▽同決定戦 明豊3―0東明、杵築3―2豊府、溝部学園3―1大分西、中津南3―1大分南
▽決勝リーグ 明豊3―0中津南、明豊3―0溝部学園、明豊3―1杵築、中津南3―0溝部学園、杵築3―0中津南、杵築3―0溝部学園
(1)明豊3勝(阿部、戸高、渡辺莉、安部、植木、佐藤、中川、荒木)3勝(2)杵築2勝1敗(3)中津南1勝2敗(4)溝部学園3敗
(明豊の男子は23年連続23回目、女子は12年連続12回目の優勝。男女とも1位は全国、2位までが九州大会へ)