期待の新星が現れた。女子71キロ級で宇佐の乙咩(おとめ)侑未(1年)がトータル142キロで優勝。従来の県高校記録を9キロ塗り替えた。 スナッチは自己ベストを3キロ更新する63キロを成功させ、勝負強さを発揮した。ジャークは2回目で79キロを記録。最終試技で83キロに挑戦したが失敗し、「まだまだ練習が足りない」と振り返った。 小学生の時は柔道、中学では陸上に励んでいた。身体能力に優れた子どもたちの力を伸ばす県の「ジュニアアスリート発掘事業」で重量挙げに出合い、競技歴はまだ2年ほどだ。 記録がどんどん伸び、練習が楽しくて仕方ない。1年生の夏で臨む九州大会に向け、「スナッチ65キロ、ジャーク85キロを成功させ、全国総体につなげたい。将来は世界で活躍できる選手になりたい」と新たな目標を掲げた。 重量挙げの個人成績を積み上げて競う学校対抗は、男女とも国東が制した。女子は4連覇で、男子は3年ぶり。各階級で力を出し切り、実績のある選手がそろう宇佐などを上回った。 男子81キロ級スナッチは、4人が93キロで並ぶ白熱の展開。清原大和(3年)はジャークで117キロを成功させ、トータル210キロ。2位とわずか1キロ差の大接戦を制した。男子は9階級のうち5階級、女子は6階級のうち3階級で頂点に立ち、高い総合力を示した。 土居雅典監督は「何度もリハーサルを繰り返してきた。全員の成功率が高く、予想以上の重量を挙げた。みんな頑張ってくれた」とたたえた。 渡辺健寛主将(同)は「アベック優勝はうれしい。九州大会では、今回以上の重量を挙げたい」と意気込んだ。 【ミニインタビュー】 重量挙げ女子55キロ級を大会新で制した宇佐の佐々木佳乃(3年) 県高校新を目指していたので悔しい。減量は不安だったが、練習で出していた自己ベストに並ぶことはできた。今後の大会で県高校新を出し、後輩たちにいい姿を見せたい。 〈重量挙げ〉 (宇佐高) =男子= ▽55キロ級 (1)矢野音夢(杵築)174キロ(スナッチ78キロ、ジャーク96キロ)(2)中谷優心(国東)(3)熊埜御堂陽世(杵築) ▽61キロ級 (1)林悠真(国東)179キロ(スナッチ82キロ、ジャーク97キロ)(2)梶原大成(宇佐)(3)田所健太郎(杵築) ▽67キロ級 (1)竹田津心希(国東)216キロ(スナッチ96キロ、ジャーク120キロ)(2)愛宕峻介(杵築)(3)後藤龍之介(大分工) ▽73キロ級 (1)五所秀崇(宇佐)188キロ(スナッチ86キロ、ジャーク102キロ)(2)渡辺健寛(国東)(3)阿部剛士(大分工) ▽81キロ級 (1)清原大和(国東)210キロ(スナッチ93キロ、ジャーク117キロ)(2)蔵吉哲渉(杵築)(3)中島凜久(大分工) ▽89キロ級 (1)三宮叶夢(宇佐)272キロ(スナッチ120キロ、ジャーク152キロ)=いずれも大会新(2)後藤朔人(国東)(3)三宮立夢(宇佐) ▽96キロ級 (1)福島和真(国東)210キロ(スナッチ90キロ、ジャーク120キロ)(2)山本晴太郎(杵築) ▽102キロ級 (1)上野智貴(大分工)125キロ(スナッチ55キロ、ジャーク70キロ) ▽102キロ超級 (1)石井摩裟斗(国東)217キロ(スナッチ96キロ、ジャーク121キロ) ▽学校対抗 (1)国東45点(2)宇佐(3)杵築 【九州大会出場者】林悠真、竹田津心希、清原大和、後藤朔人、石井摩裟斗、福島和真(以上国東)梶原大成、田中遥絆、五所秀崇、川田寿也、三宮叶夢(以上宇佐)矢野音夢、田所健太郎、愛宕峻介、蔵吉哲渉(以上杵築)中島凜久(大分工) 【全国総体出場者】矢野音夢、愛宕峻介、蔵吉哲渉(以上杵築)竹田津心希、清原大和、後藤朔人、石井摩裟斗(以上国東)三宮叶夢(宇佐) =女子= ▽45キロ級 (1)宮園こはく(国東)110キロ(スナッチ47キロ、ジャーク63キロ)=いずれも県高校新(2)永木杏(宇佐) ▽49キロ級 (1)原田しの(宇佐)68キロ(スナッチ28キロ、ジャーク40キロ) ▽55キロ級 (1)佐々木佳乃(宇佐)132キロ(スナッチ57キロ、ジャーク75キロ=大会新)(2)佐藤望穂(国東)(3)熊埜御堂萌衣(宇佐) ▽59キロ級 (1)佐藤真穂(国東)113キロ(スナッチ52キロ、ジャーク61キロ)(2)二宮菜摘(宇佐) ▽64キロ級 (1)宇都宮さくら(国東)133キロ(スナッチ60キロ、ジャーク73キロ)(2)樋口帆乃香(宇佐) ▽71キロ級 (1)乙咩侑未(宇佐)142キロ=県高校新(スナッチ63キロ=大会新、ジャーク79キロ=県高校新)(2)長坪沙羅(国東) ▽学校対抗 (1)国東41点(2)宇佐 【九州大会出場者】宮園こはく、佐藤望穂、宇都宮さくら(以上国東)佐々木佳乃、樋口帆乃香、乙咩侑未(以上宇佐) 【全国総体出場者】宮園こはく(国東)佐々木佳乃(宇佐) (学校対抗の国東は男子が3年ぶり2回目、女子が4年連続4回目の優勝)
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