念願の交流ハウスを整備し、山間部の活性化へ本格的に活動を始めた中津みらい義塾のメンバー=中津市山国町の守実商店街
【中津】旧下毛郡にゆかりのある中津市民や東京在住の市出身者らでつくる「中津みらい義塾」(上野秀一塾長)は、活動拠点となる念願の交流ハウスを市内山国町に整備した。市が参加する社会課題の解決に取り組む個人・団体の会員制施設「渋谷キューズ」(東京都)で出会った人たちによるグループ。山間部のにぎわい創出や関係人口の増加などを目指している。
メンバーは、地方に関心を持つ在京の経営者や若者も含め十数人。「自然、人、産物」を生かして市山間部を盛り立てようと、2年前に結成した。
市内の団体職員三雲浩嗣さん(53)や同町の農産品製造販売・ウエルカムやまくに代表の水谷文博さん(65)らが活動の中心となり、地域の魅力アップや高齢者の生きがいづくりの仕組みを考え、空き家を使ったDIYワークショップや自然体験講座などを試験的に開いてきた。
交流ハウスは、市の中山間地域活性化支援事業の助成を受けた取り組み。同町守実商店街内の空き店舗兼住居(木造2階、延べ床面積約170平方メートル)を改修し、カフェやワークショップの場となる「学びのラボ」と、ゲストハウス(3室)の機能を持たせた。
カフェの営業は毎週水、金、土、日曜。今月上旬には「タラの芽の収穫と天ぷらを味わうワークショップ」を開いた。
三雲さんは「農村のいろんな技や体験を持つ地元の人と、地方に注目する都市部の人が自然に交流することで互いの刺激や学びになれば。遊休不動産などの課題解消にもつなげ、より活気あふれる山間部にしていきたい」と話している。
問い合わせは中津みらい義塾(070-8492-5834)。