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2020527日()

つかみ取る夢舞台 日本代表候補の具と木津

(右)「日本のスクラムが世界に通用することを証明したい」。具智元はさらなる高みを目指す、(左)努力が報われるのは「最終メンバーに入ったとき」。必死のアピールを続ける木津悠輔
(右)「日本のスクラムが世界に通用することを証明したい」。具智元はさらなる高みを目指す、(左)努力が報われるのは「最終メンバーに入ったとき」。必死のアピールを続ける木津悠輔

 「桜」のジャージーに袖を通すのは誰か。
 今月11日、蒸し暑い宮崎市内のグラウンドは緊張感が張り詰めていた。合宿に呼ばれた42人の日本代表候補たちは朝、昼、晩の猛練習が課せられ、最終的に31人に絞り込まれる。
 大分育ちの巨漢2人も必死の形相だった。火花を散らしながら、スクラムの要となる右プロップ(背番号3)の座を争っている。

 憧れの「花園」には出ていない。それでも具智元(グジウォン)(24)の才能は早くから見いだされていた。
 高校日本代表に選ばれ、世界最高峰リーグ・スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」には大学4年でメンバー入り。日本代表に定着したのは2017年からだ。
 「3番」は大分ラグビースクールに通い始めた中学時代から、こだわり続けてきた。スクラムでは相手2人に顔を挟まれ、前後から強烈な圧力がかかる。過酷なポジションを屈強の体と精神力でこなし、1番手と目される位置にいる。
 高いレベルで経験を積んできた。自信はある。レギュラーの座は「誰にも譲るつもりはない」。
 優しい瞳の奥に、青い炎が宿る。

 自らの力で、木津悠輔(23)は「最後のチャンス」をつかんでみせた。
 トップリーグ選抜として臨んだ2月の慈善試合で大暴れし、その突破力が指導陣の目に留まる。直後の代表候補合宿に追加招集され、今回の宮崎につながった。「W杯にギリギリ間に合う、本当のラストチャンスだった」
 由布高で初めて楕円(だえん)球に触れた。恩師の勧めで進学した天理大で頭角を現し、昨春、トップリーグのトヨタに入団。1年目からスクラムの柱となった。
 代表は手の届くところにある。それでも「まだ何かを成し遂げたわけじゃない。ここからが正念場です」。
 周りはエリートばかりだ。「最後まで諦めずに、闘志をむき出しにしてアピールしていきたい」
 心に赤い炎がたぎる。

 きっと人生が変わるだろう。W杯メンバーは8月31日に発表される。
 具は誓う。「お世話になった皆さんに成長した姿を見せたい」
 木津も同じだ。「プレーで見せ、実績を挙げる。それが恩返しになる」
 開幕まで94日。2人は死に物狂いで夢を追っている。
 =敬称略、第6部終わり=

 グ・ジウォン 韓国ソウル出身。日本でプレーするため中3で佐伯市へ。日本文理大付高から拓殖大に進み、2017年、元韓国代表の父東春(ドンチュン)さんもプレーしたホンダへ。同年11月のトンガ戦で日本代表デビューした。代表戦の出場数を示すキャップ数は7。サンウルブズでも4季連続で活躍している。184センチ、122キロ。

 きづ・ゆうすけ 由布市湯布院町出身。中学まで剣道に打ち込んだ。由布高時代はフォワードのナンバー8などで活躍。天理大でプロップに転向し、大学選手権準優勝に貢献。2018年、トヨタに入団した。走力も大きな武器。スクラムなどのセットプレーだけでなく、フィールドでも見せ場をつくる。178センチ、113キロ。

※この記事は、6月18日 大分合同新聞 23ページに掲載されています。

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