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全国から支援 励み 被災地はいま②

 初めて会う人たちの「汗」が、被災した日田市民の「心」に伝う。
 大鶴地区の井上営吉さん(72)もその一人だ。「手伝いましょうか?」。男女30人に声を掛けられたのは7月15日の午前7時40分。愛知県から来たボランティアの団体だった。
 地元住民とともに野菜直販所を営む井上さんは、同地区にある店が福岡・大分豪雨で浸水した。割れたガラス戸から泥水が入り、冷蔵庫、レジ、陳列棚の商品…ほとんどが濁流にのまれた。
 土砂を運び出してくれた老若男女に何度も言われた。「地域のために絶対、店を再開してくださいね」
 井上さんはその都度、胸がいっぱいになった。
 
 44都道府県から訪れた。
 豪雨後、水郷の復旧に携わったボランティアは10代から80代までの総勢7811人(今月4日時点)。グループで約320棟の家屋に出向き、猛暑の市内で泥にまみれた。
 今も毎日100人以上が現地に入る。支援の依頼は1日数件に落ち着いたものの、「熱中症対策として頻繁に交代で休憩できるよう、受け入れるボランティアの数を多くしている」と市社会福祉協議会。
 担当者は語る。「被災家屋の片付けは終わりつつある。次はどこでどのような支援の手を差し伸べるべきか。それが今後の課題になる」
 
 2011年の東日本大震災と昨年の熊本・大分地震。愛知県春日井市の会社員赤池博美さん(46)はいずれも、ボランティア団体の代表として被災地に長期滞在した。
 今回は7月8日に日田市へ。以降、大分と愛知を行き来する。「これから報道が減る。ボランティアは少なくなっていくはずだ」。経験上、災害発生から1カ月で支援状況が変わることを知っている。
 いろんな現場を見てきた。「とりわけ水害は息の長い支援が必要だ。日田の場合、今後はボランティアの確保が復興の重要な要素の一つになるだろう」

 井上さんらの野菜直販所は、まだ営業再開のめどが立っていない。
 先は見えないが、あの日のみんなの汗は心に染みている。「片付けを手伝ってくれた人たちが私の気持ちを奮い立たせてくれた」。今月2日、店の隣で無人精米機を稼働させた。
 あの豪雨からもう1カ月。復興が進まない被災地にとってはまだ1カ月だ。
 「ボランティアを求める人がいる限り、最後の一件まで対応したい」。市社協の牛王(ごおう)嘉子事務局長(59)は決めている。
※この記事は、8月6日大分合同新聞朝刊23ページに掲載されています。

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