Gateアプリ大分合同新聞のスマートフォン専用アプリ誕生!詳細はこちら

大分県内ニュース
地域密着!郷土のニュースとスポーツ

コミュニティーの力 東日本大震災・復興への手がかり㊥

仮設「後」の暮らし
 寄り合い所帯から始まった「あすと長町仮設住宅」(仙台市)の共同生活は、住民の努力と外部支援で軌道に乗りだした。ただ、1年ほどたつと別の不安が住民の心を覆い始めていた。
 仮設「後」の暮らしのことだ。本格的に生活を立て直すには、いずれ家屋を再建するなり、市の復興公営住宅に入るといった道を決める必要が出てくる。財産を失い、近くに身寄りのいない仮設住民も多く、先は見えなかった。
 打開のヒントは住民アンケートにあった。開所当初から住民交流の支援を続けた、東北工業大学工学部・新井信幸准教授の研究室が自治会と共に生活再建の予定を尋ねた。76%もの世帯が復興公営住宅を選択。その多くが現在地付近での転居を望んでいた。
 顔なじみが増え、生活しやすい「あすと」に残りたいという声が多かった。元自治会長の飯塚正広さん(55)は「自力再建を目指す人が多いと予想していたので、数字は衝撃的だった」と語る。ここから今のコミュニティーを維持するための挑戦が始まった。

集団での応募容認
 新井研究室のサポートで、2012年6月には復興住宅へのコミュニティー継承を考える勉強会が発足した。市が復興住宅の一部を民間案から募っていたことを受け、地元の設計会社なども交えたワークショップを展開。約9カ月かけて自前の住宅案を作った。
 立地場所は仮設住宅(あすと長町)の跡地とした。住民同士の触れ合いを重視し、通路を開放的に、玄関はお互い向き合うようにするなど考え抜かれた案だった。飯塚さんと新井准教授は「生活再建の道を一緒に練り、形にして希望を見いだすこと自体が、不安を抱える仮設住民にとって大切な経験だった」と振り返る。
 住民案は惜しくも選に漏れた。だが、絆の維持を望む住民の要望を受け、集団での応募を認める「コミュニティー入居制度」を導入。約80世帯が徒歩圏内にある復興住宅3棟に入れることになった。
 復興住宅の受け入れが始まった15年春、仮設住民らは「卒居式」を開いた。つながりを守ろうとする誓いの式でもあった。
※この記事は、3月6日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。

OPENCLOSE

速報ニュース

ニュースアクセスランキング 11時11分集計

ランキング一覧を見る

大分合同新聞ニュース絞り込み検索
記事の絞り込み検索が可能になりました!

期間選択
ジャンル選択
記事種別選択

大分県の天気

PM2.5情報
大分県の測定データ大分市の測定データ
大分合同福祉事業団
インターネットによる募金「かぼす募金」を受け付けています
大分合同新聞
販売店検索はこちら
お近くの販売店を今すぐ検索!
HELLO KITTY×大分合同新聞
おともだちカード
「大分合同新聞 HELLO KITTY」が大切なあなたの気持ちをお届けします。

全てのお知らせを見る

電子書籍のご案内

ページ上部へ戻る