アゼル機、弾頭破片で損傷

10月9日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで会談したロシアのプーチン大統領(右)とアゼルバイジャンのアリエフ大統領(タス=共同)
10月9日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで会談したロシアのプーチン大統領(右)とアゼルバイジャンのアリエフ大統領(タス=共同)

 【モスクワ共同】アゼルバイジャン航空機が昨年12月、ロシア軍の誤射で墜落してから1年となった25日、墜落現場のカザフスタンの運輸省が暫定の調査報告書を発表した。航空機は弾頭の破片で損傷したと推察されると説明。弾頭を発射した国は不明で、爆発物の痕跡は発見されなかったとした。引き続き墜落原因を調べるとしている。

 調査にはカザフとアゼルバイジャン、ロシアのほか、航空機を製造したブラジルや国際民間航空機関(ICAO)の専門家が参加。作業部会を設置し、紛争地域やその付近を飛行する際のリスクなども分析している。

 ロシアのプーチン大統領は10月、アゼルバイジャンのアリエフ大統領と会談した際、ロシア軍による誤射を認めた。ウクライナ軍の無人機を追跡するうち、防空システムから発射されたミサイルが航空機の近くで爆発し、機体を損傷させたと述べた。アゼルバイジャンメディアによると、ロシアからの補償はなく、責任者の特定や処罰もされていないという。

 乗客乗員67人を乗せた航空機は昨年12月25日、アゼルバイジャンの首都バクーを出発。目的地のロシア南部グロズヌイ上空で誤射され、カザフ西部アクタウ近郊で墜落し、38人が死亡した。

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