オオイタミライベースがプレオープンするビル=12日、大分市中央町
【大分】大分市は24日、起業を志す若年層(おおむね29歳以下)の支援拠点となる施設「オオイタミライベース」を市内中央町にプレオープンする。起業の流れやアイデアの具体化などを専門家に相談できるほか、経営者によるセミナーなどを予定している。来年3月20日まで試験的に開所して利用者ニーズを調べ、来年度以降の本格設置に向けて必要な機能を精査する。
場所は、ガレリア竹町のワザワザビル(中央町3丁目5の16)4階のレンタルスペース(137・1平方メートル)。運営は県のUIJターン拠点施設「dot.(ドット)」を切り盛りするIT企業「ハブ&コー」(同市金池町)に委託する。事業費は最大1500万円。
市創業経営支援課によると、基本コンセプトは「学びの場」「創造の場」「出会いの場」「夢を語る場」。▽専門のアドバイザーらによる相談対応や伴走型支援▽先輩起業家らによるトークイベントなどの開催▽高速インターネットなど作業環境の提供―などを予定している。
カフェスペースもあり、気軽に立ち寄れる空間を目指す。プレオープンでは、利用者数や、利用者の属性、起業マインドなどをアンケートで調べるという。
若者の起業支援を巡っては、国がベンチャー企業や起業家を支える「スタートアップ支援」に注力。市も昨年度から、起業セミナーや学生ビジネスプランコンテストなど「若手起業家育成事業」を始めた。若年層の地域定着、雇用創出を目指す狙いもある。
支援拠点施設の開設は同事業の一環。昨年7月~今年3月、人通りの多い市の中心市街地などで候補地を調べ、歩行者通行量や空き物件などの実地調査を経て、府内町と中央町を候補に挙げていた。
今月12日の市議会経済環境常任委員会で市の担当者がプレオープンについて説明した。委員からは「若者同士のつながりが広がる取り組みにしてほしい」との声が上がった。
24日にはオープニングイベントを開く予定。市創業経営支援課は「起業を選択肢に入れる若者が増えるよう多面的に支援したい」。
利用無料。現地で会員登録をする。9月の開所時間は調整中。
問い合わせは市創業経営支援課(097-585-6029)。