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202049日()

大分県長期総合計画 指標達成に知恵絞れ

 大分県の運営指針である長期総合計画「安心・活力・発展プラン2015」の改定素案がまとまった。県民の意見を募っている。計画は“県政航海図”であり、時代の変化に合わせ、施策の追加や数値目標となる指標を見直した。
 「安心」「活力」「発展」は広瀬勝貞知事が描く県の姿であり、プランは3分野のそれぞれに施策や指標を設定している。2015年度から始まり、24年度までの10年間を計画期間とした。本年度が中間年に当たっており、知事選後の昨年5月、改定作業に着手した。
 見直しの背景には急激に変化する社会情勢がある。少子高齢化・人口減少は想定を超えて進み、デジタル技術の飛躍的な発展は第4次産業革命と称されるようになった。変化に対応して見直すのは当然である。
 素案は総論に当たる基本構想と、各論の基本計画に分かれ、基本構想は▽大分県版地方創生の加速前進▽先端技術への挑戦▽強(きょう)靭(じん)な県土づくり―を大きな課題とした。加えて、社会にさまざまな影響を及ぼす少子高齢化・人口減少について特記しており、この課題の重要性をにじませている。
 現在の県人口は113万人。このまま何もしなければ2100年には45・8万人にまで落ち込むとされる。人口減に歯止めをかけるため「2025年には合計特殊出生率を1・83(18年1・59)、年間出生数が9千人程度(同8200人)、人口の社会増減を均衡させる」という目標を設定した。
 現在の情勢からすると、極めて高い目標と言わざるを得ないが、そこが知事の狙いでもあるのだろう。県民に意気込みを示し、目標の実現に向けて、あらゆる方策を取るとの宣言と受け止めたい。
 基本計画の各施策に設けた指標はどうか。現行は89項目だが、変更や追加、数値の上方修正をして99項目に増やした。追加は男性の育児休業取得率や事業承継相談対応件数など、上方修正は移住促進策による移住者数や農林水産業創出額など。いずれも時代の変化に合わせたものである。子育て満足度、健康寿命、障害者雇用率の三つについて日本一を目指す目標は引き続き掲げている。
 計画の実施に当たって大事なのは財政である。財政状況は厳しい。県職員は限りある予算の数字、指標数字の両方をしっかり踏まえながら、計画の実現に向けて知恵を絞ってほしい。改定素案と実施期間が同じになる県の新しい行財政改革推進計画も素案がまとまった。総合計画と行革計画との整合性を保つのは言うまでもない。
 改定素案は中間見直し委員会、県議会の審議を経て正式に計画となる。計画の実施でも重要なのは県民参加である。県民が計画の進み具合を知り、意見を言う場や機会が不可欠だ。知事をはじめ県職員は情報公開を十分に行い、意見に耳を傾ける謙虚な姿勢で臨んでほしい。

<メモ>
 県民意見を募集(パブリックコメント)
 締め切りは31日。素案は県のホームページ(HP)で公開しており、県庁本館や出先の振興局などでも閲覧できる。意見はHP、郵送、ファクス、電子メールなどで受け付けている(住所、氏名を明記)。意見の送り先、問い合わせは県企画振興部政策企画課(TEL097・506・2031、ファクス097・506・1722、メールa10111@pref.oita.lg.jp)。
2020年1月26日

論説

 

 新聞ジャーナリズムの真骨頂が「論説」です。朝刊2面に掲載。現代社会が抱える広範囲な問題を真正面から捉え、公正な目で、批判すべきは批判して警鐘を鳴らします。少々硬く長い文章ですが、じっくりと読み込むことで物事の本質をしっかり見極めることができます。明日を考える指針の一つにしてください。

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