県内の高校の制服。(左から)別府鶴見丘と大分上野丘のセーラー服、大分西のブレザー=大分市田中町のスクールショップロイヤル
2026年度から、県内の複数の高校で制服の在り方が変わる。伝統校の大分上野丘が私服を選べるようにし、大分舞鶴と大分鶴崎はブレザータイプの「第三の制服」を取り入れる。大分高専も私服の着用を認める。性の多様化への配慮などから、近年は男女共通デザインの標準服が中学校で広がっていることもあり、高校に入学して制服着用で悩むことのないよう学校側も対応を図っている。
各学校や制服販売店などによると、大分上野丘の私服導入は県内の全日制高校で初めて。長年、男子は詰め襟、女子はセーラー服で、見直しについて23年度末から保護者、生徒、同窓生らの意見を募った。「歴史ある制服を残してほしい」との声が一定数あったため、制服を変えずに私服を選択肢に加えた。
何を着るかは生徒が体調や気温、自身の考えで決める。大村健一郎副校長は「選択の幅が広がったと捉えている。TPO(時、場所、場合)に応じてふさわしい服を着用する必要があり、生徒の主体性が育まれると期待している」と話す。
大分高専は、全国の高専で私服化が進んでいることや、自ら考えられる学生を育成するという教育目標に合わせ、私服を認めることにした。例年、服装を自由化する「カジュアルウイーク」を設けており、特に問題がなかったことも後押しした。
県内の高校ではブレザー化が進んでいる。全日制52校のうち、25年度時点で制服が詰め襟とセーラー服だけなのは8校と少数派で、このうち杵築や臼杵などは希望する生徒にスカートの代わりにスラックスの着用も認めている。
変化の背景にあるのは、中学校で主流になってきている標準服。男女でデザインを分けず、女子もスラックスを選べる。県内では23年度から大分、中津、国東の3市が始め、25年度までに12市町が取り入れた。26年度は、標準服の導入後に中学校へ入学した生徒が初めて高校生になる年に当たる。
こうした流れを受け、別府鶴見丘は25年度に「第三の制服」を採用。詰め襟とセーラー服を残しつつ男女ともブレザーを選べるようにした。
深見高弘教頭は「生徒からは着心地が楽だという声もある。ジェンダーの悩みだけでなく、時代に合わせて変わっていく必要がある」と述べた。