「お互いを気遣う優しさを描きたい」と話す別府市出身の藤嘉行監督
北海道・十勝平野の雄大な景色を背景に、心温まる人間ドラマを描いた映画「おしゃべりな写真館」が17日から、別府市の別府ブルーバード劇場で上映される。19日午前11時からの上映後、監督を務めた同市出身の藤嘉行が舞台あいさつする。
北海道鹿追町の老舗写真館の店主(橋爪功)が亡くなり、娘婿のフォトグラファー雄二(中原丈雄)がやってくる。愛妻(賀来千香子)を数年前に亡くし、自身も失明の不安を抱え生きる意味を見いだせなくなっていた雄二は、ある冬の日、心に傷を持つ中学生麻衣(山木雪羽那(ゆうな))と出会う―。
藤は、長年テレビの2時間ドラマなどを手がけてきた。前作の映画の上映会で初めて同町を訪れ、一面の雪景色に感動。移住するほどほれ込み、町民の全面協力の下、四季を通して撮影した。
ファンタジー要素もあり、藤との付き合いが長い橋爪、賀来が幽霊となって登場するシーンはコミカル。新人の山木も鮮明な存在感を見せた。どこを切り取っても絵になる四季折々の大自然も見どころ。
藤は「殺伐としている今、幸せをテーマに互いを思いやる心の映画を撮りたかった。生まれ故郷での上映は感慨深く、大分の皆さんにも風景を堪能してもらいたい。どの年代の方も自分と重ね合わせ、優しさを感じられると思う」と話す。