大分豊府中は落雷の危険性を教職員で共有する仕組みを整えている。晴天の下、練習に励む同校サッカー部の生徒=大分市花園
全国の学校現場で落雷事故が後を絶たない。4月には奈良市で部活動中の中高生6人が雷に打たれ病院に搬送された。気温が高くなる夏場は、積乱雲が発達しやすく落雷のリスクも高まる。大分地方気象台は「少しでも雷の兆しがあるときには、頑丈な建物や車の中に避難し、屋外で活動しないでほしい」と注意喚起している。
大分県内の学校は落雷への備えを進めている。大分市花園の大分豊府中は気象庁から雷注意報などが出た場合、職員室のホワイトボードに書き込み情報を共有。教職員は屋外での活動前にボードを確認し、安全確保に努める。
サッカー部顧問の姫野浩明教諭(37)は「ウェブサイトなどを使って情報を得ている。遠方から通学する生徒もいるので、部活動中に限らず注意するよう呼びかけている」。
教員が帯同していないときにも生徒自身で身を守れるよう、急に雨が降り始めたらすぐに屋内に避難するよう指導。土日の部活動は一部を外部指導者に委ねるため、顧問が密に連絡を取り危険性があると判断した場合は活動を控えるという。
雷は上空と地表付近の温度差が大きいときに起きやすい。気象台によると、主な予兆は▽ゴロゴロと鳴る音▽稲光▽真っ黒な雲▽急な冷たい風―など。気温がだんだん上がる春先から増え始め、大分県は6~9月が発生のピークだという。
全国では過去にも雷による事故が相次いでいる。昨年4月には宮崎市でサッカーの試合のために訪れていた高校生18人が病院に運ばれた。2014年には愛知県扶桑町、16年には埼玉県川越市で、それぞれ練習試合中の野球部員が落雷に遭い、その後亡くなった。
大分県教委は今年4月、県内の各学校に事故防止を指示する文書を出した。雷の危険性を地図上に表示するウェブサイト「雷ナウキャスト」の使用なども検討するよう促している。
学校安全・安心支援課は「天候の急変時はためらうことなく、活動の中止、計画の変更に踏み切ってほしい。先生方には早めの判断を心がけてもらいたい」と話した。