カジワラファームが生産販売を開始したオーガニック卵
【宇佐】採卵用ひなや卵を生産するカジワラファーム(宇佐市・梶原康太郎代表)が、九州の農業法人で初めてオーガニック卵の生産販売を開始した。有機JAS認証を受けた環境で生産された鶏卵で全国でも生産者は少なく、流通量はわずかしかないという。
オーガニック卵は、遺伝子組み換え品種や化学肥料を使用していない「有機飼料」を与え、自由に運動できる平飼いの飼育など同認証を受けた環境下で飼育された鶏の卵。
同ファームは動物福祉や自然への負荷低減などから消費者のニーズが高まっていると考え、数年前から生産を検討。創業から100年以上の経験で培った養鶏技術やノウハウを生かし、有機飼料の入手先確保や日出町藤原にある鶏舎(840平方メートル)の改修といった準備を進めて1月末に同認証を取得した。
梶原代表(39)によると、平飼いで運動量が増えるため一般的な養鶏より餌が多く必要で、産卵効率も1割ほど下がる。さらに有機飼料は安定供給が難しく、費用が数倍になることもあるという。
オーガニック卵は一般の卵と比較すると、卵白が濃厚で皿に割ると盛り上がりが大きい。味は濃厚だが後味はすっきりしており、「卵自体の味が分かる『卵かけご飯』がお勧め。あまり火を通さず味わってほしい」と梶原代表。
同社サイトなどインターネット通販を中心に販売。一部道の駅では6個入り千円から。今後、県内デパートなどでの取り扱いも予定されている。問い合わせは同社(0978-32-1155)。