地元産の杉材を使った小屋サウナの室内。最大で15人が利用できる=豊後大野市三重町中津留の稲積水中鍾乳洞
【豊後大野】豊後大野市三重町中津留の稲積水中鍾乳洞に新しく小屋サウナがオープンした。全国で唯一、洞内水路を「天然水風呂」として使っている同施設には全国から訪れる愛好者が多く、既存のテントサウナは数カ月先まで予約が入るほどの人気ぶり。新サウナ登場で受け入れ客数の増加だけでなく、新たな観光資源となって、市の魅力向上や周遊客数の増加などにつながりそうだ。
市内でアウトドアサウナを推進する「おんせん県いいサウナ研究所」に加盟する同施設は2021年にテントサウナを導入した。現在は3張り用意しているものの、1日に最大9組までしか受け入れられずに予約を断ることも多かったことから増設を検討。
これまでとは違う種類にして多様なサウナを楽しんでもらおうと、「じわじわと温度が上がり、テント型とはまったく違う味わい」(青松善輔支配人)という小屋型の導入を決めた。昨年度から準備を進め、9月にオープンした。
地元産の杉材を使った小屋型の広さは約12平方メートルで、最大で15人グループまでに対応。内装や外壁などはスタッフの手作りでこれからもどんどん進化していく予定。
入浴後にくつろぐウッドデッキの広さは約150平方メートルを誇る。サクラの大木があり、春には花見をしながら「ととのう」ことができる。デッキ内に専用水風呂も用意。洞内水路と両方が使える。
小屋サウナの料金(2時間)は2人まで1万3千円。3人以上の場合、1人につき6500円追加となる。1グループにスタッフ1人が世話をする。当面の間、土日祝日の午前10時と午後2時からだけの1日2組限定で運用する。
青松支配人(49)は「全国から訪れたサウナ愛好家に市内を周遊してもらうなど、豊後大野を多くの人に知ってもらう取り組みを進めたい」と話した。