9日、大分市戸次本町の金物店で演劇パフォーマンス 終演後にミニマーケットも

舞台となる金物店倉庫で来場を呼びかける平野綾子さん(左)と平垣温人さん=大分市中戸次

 【大分】大分市の戸次本町地区にある昔ながらの金物店を舞台に9日、演劇パフォーマンスが繰り広げられる。食や芸能の新たな可能性と人との出会いを求めて日本各地を回っている「種まくキャラバンマーケット」の一環。終演後には自然栽培の米や生蜂蜜を販売するミニマーケットもある。
 演劇パフォーマンスは午後1時半、同5時からの2回。会場は、蔵や洋館造りの建物6軒分を改装した藤川金物店(1930年創業)内の倉庫。戸次出身の俳優、平野綾子(りょうこ)さん(37)ら3人の役者が夏目漱石の「夢十夜」を基調とした作品を上演する。入場無料、投げ銭制。
 キャラバンマーケットは、富山県南砺市の一般社団法人「Honey&Cotton」が発起人となり、農業や物づくり、芸能に思いを持って活動している人たちで取り組む。
 大分での開催の協力者で、会場探しをしていた平野さんが金物店のノスタルジックな空間に一目ぼれ。戸次本町地区のにぎわい創出に取り組む「在戸蔵(アルトクラ)」の代表で、同店主の藤川勝也さん(57)が快諾した。
 「戸次本町の古い町並み、倉庫に置かれている物や空間にはオリジナリティーがある。その素晴らしさに気付くきっかけにもなれば。気軽に訪れ、空間と作品のコラボレーションを楽しんでほしい」と平野さん。
 同法人のメンバーで、役者の平垣温人さん(45)=静岡県出身=は「キャラバンは食や芸能の体験や出会いを通して100年、200年先に何を残していけるかを考えてもらうことが目的。町や人の息遣いの聞こえる場所で演じるのも一つの縁。面白い試みで、どんなものが出来上がるか自分としても楽しみ」と話している。

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