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202049日()

後退した情報公開 取材拒否や指揮官不在、根拠示さず不信感増す

(左上から時計回りに)公開訓練後に演習場を離れた米軍指揮官のリチャード・ロビンソン中佐(手前、14日)、沖縄から民間チャーター機で大分空港に到着した米海兵隊員(6日)、訓練を終え県内の観光名所を巡る隊員(23日)=コラージュ
(左上から時計回りに)公開訓練後に演習場を離れた米軍指揮官のリチャード・ロビンソン中佐(手前、14日)、沖縄から民間チャーター機で大分空港に到着した米海兵隊員(6日)、訓練を終え県内の観光名所を巡る隊員(23日)=コラージュ

 民間チャーター機で大分空港に降り立った米海兵隊員を、報道各社は約300メートル離れた高台からカメラに収めた。
 在沖縄米軍の本隊約130人は6日、陸上自衛隊日出生台演習場に入った。九州防衛局は前回(2018年2月)まで報道機関に知らせていた沖縄からの入県ルートや時間を公開せず、空港内での取材も認めなかった。
 防衛局の玉越崇志企画部長(46)は訓練2日目の13日に演習場で開いた地元説明会で「米軍のセキュリティー確保などの観点から公表していない」とだけ述べ、対応を変えた具体的な理由は示さなかった。

 「表に出さなくなった情報の中に、住民が知るべき訓練や行動が紛れ込んでいるかもしれない」
 米軍訓練を監視する市民グループ「ローカルネット大分・日出生台」の浦田龍次事務局長(56)は危機感を募らせる。
 今回は14日午後から大隊長のリチャード・ロビンソン中佐(43)が演習場を離れていたことが18日に表面化した。ルールに反した午後8時以降の砲撃は指揮官不在で強行。県などの再三の抗議は同日まで、防衛局から本人に直接伝わっていなかった。
 地元自治体の担当職員の一人は「夜間砲撃自粛の要請は当然、指揮官に直接伝達していると思っていた。不在という大切な情報は早く地元に知らせてほしかった」と訴える。

 同演習場は戦後、米軍が11年間にわたって接収。米兵による性的暴行や盗難事件が相次いだ。地元が米軍に抱く不信感の根底には、当時の忌まわしい記憶がある。住民の安心には徹底した情報公開が欠かせない。
 県防災局の牧敏弘局長(58)は今回、地元が求めていた訓練内容に関する説明会(13日)、公開訓練(14日)を米軍や防衛局が実施したことは評価。一方、部隊の入県情報を報道機関に開示しなかった点は「今までやっていたことをやめるのなら、納得いく説明をすべきだ」と指摘する。
 防衛局は27日から撤収する米軍の行動情報も詳細を明らかにしていない。
 20日の衆院総務委員会で、地方自治を所管する高市早苗総務相は日出生台に言及した。
 「住民の安心、安全の確保は非常に重要。ぜひとも防衛省には地方公共団体(周辺自治体)や住民に対して、もっと丁寧に対応してもらいたい」
 異例の注文だった。

※この記事は、2月27日 大分合同新聞 21ページに掲載されています。

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