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国重文「旧矢羽田家住宅」の杉皮屋根お色直し 伝統建築を後世に

 日田市大山町西大山で旧矢羽田家住宅(国指定重要文化財)の保存修理工事が進んでいる。居室と土間が別棟の二棟造りで屋根に杉皮を重ねた伝統的な木造建築物。専門の職人がふき替え作業などに当たっており、地域住民らが興味深げに見入っている。
 日田市教育委員会文化財保護課によると、屋根が傷み、柱が傾くなど老朽化していた。2018年度から調査、設計に着手。今年3月に完了する予定で、耐震補強も兼ねている。
 屋根に杉皮を使った国指定重要文化財は全国的にも少ない。杉皮は奈良県から、カヤは熊本県から納入した。文化財専門の「町田屋根」(九重町)が担当し、昨年9月から屋根の解体を開始。竹を組み合わせて下地をつくった後、新しいカヤと杉皮にふき替えた。現在、整形作業に入っている。
 現場担当者の佐藤真也さん(46)は「屋根が大きくて大変な作業。完成が近づくとワクワクする」。
 地域住民らは生まれ変わる文化財の姿をにこやかな表情で見守る。近くの無職伊藤寿(ひさし)さん(87)は「50年前、この付近で半分くらいは杉皮ぶきの家だった。今はほとんど見なくなった。後世に残すために一生懸命、職人さんが取り組んでくれてありがたい」と顔をほころばせた。
 工事の設計を担当している文化財建造物保存技術協会・草野家住宅設計監理事務所(日田市)の下条幸紀所長(41)は「珍しい建造物なので、資材も職人も少なくなっている。保存技術の大切さも知ってもらいたい」と話している。
 工事期間中、市内の小学生らの見学を受け入れている。問い合わせは同課(☎0973-24-7171)。
※この記事は、2月14日大分合同新聞朝刊15ページに掲載されています。
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