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「地熱活用へ制度改正が必要」九州電力の池辺社長に聞く

 九州電力は昨年、新しい経営ビジョンを策定し、海外を含め新事業への積極的な投資や二酸化炭素排出量の大幅削減などを打ち出した。電力自由化が新たな段階に入る中、原子力発電所のテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」の設置が遅れるなど、利用者への影響が懸念される課題もある。池辺和弘社長(日田市上津江町出身)に今年の抱負、課題への対応策を聞いた。
 ―電力自由化の一環で、4月には送配電部門が分社化される。今年の抱負は。
 分社化に向けた準備は順調だ。新会社はグループ会社であり、九電自体が変わることはない。災害時の協力体制、意思の疎通は訓練を通して高めていく。昨年公表した「九電グループ経営ビジョン2030」の実現に向けた歩みを着実に進めていきたい。
 ―住宅用太陽光発電の固定価格買い取り制度(FIT)は、10年間の契約期間が順次、満了を迎える。その後の買い取り価格が7円と、他の大手電力会社に比べ安いのでは。
 契約者はFIT期間に設備投資の償却が終わっていると考えられ、電気の価値からすれば妥当な単価だと思う。
 ―電力小売り分野の競争が続く中、契約状況の見通しは。
 小売りの全面自由化で販売電力量は減ってきているが、九州外への進出、電力取引所での販売などを進めており、トータルで大きな影響はない。電気自動車やオール電化住宅の普及が進めば需要は増えるはずだ。
 ―大分県内でも取り組んでいる地熱発電の展望は。
 昨年、くじゅう連山平治岳の調査の中止を発表した。やぐらが見えないように掘削するよう環境省から指導があり、これ以上続けるのは困難と判断した。もちろん景観は大事だが、地熱は昼夜を問わず発電でき、再生可能エネルギーの中でも大事な電源。開発を進めるには国のさらなる制度改正が必要ではないか。中小事業者の乱開発により、温泉資源への影響を懸念する声がある。私たちはしっかり理解を得ていきたい。
 ―巨大地震や台風など災害時の安定供給への取り組みは。
 液化天然ガス(LNG)の新大分発電所(大分市)は既に地震対策を講じた。九州の発電施設は各地に分散しており、全域停電(ブラックアウト)が起こるとは考えていない。関東で甚大な被害を出した台風対策も、「風の通り道」を中心に電柱の強度を高めている。ソフト面は、災害本部が現場を直接指揮する仕組みができている。九州は毎年のように台風被害があり、ノウハウはあるが、油断せず改善を続ける。
 ―テロ対策施設の設置が遅れ、川内原発(鹿児島県)の1、2号機が一時、停止する。経営や利用者への影響は。原発自体、安全への懸念も根強い。
 発電コストは増えるが、経営への影響を最小限に抑えるための検討を続けている。電気料金は需給の変化で変えることはあっても、施設設置の遅れを理由に値上げは考えていない。原発は引き続き安全確保を最優先に、信頼性の向上に取り組む。 
※この記事は、1月24日大分合同新聞朝刊5ページに掲載されています。
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