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韓国人客激減で宿泊施設「廃業も」 運転資金不足、他地域誘客に必死

 悪化した日韓関係に改善の兆しが見えず、県内は韓国人宿泊客が激減した状態が続いている。例年なら冬の温泉やゴルフを楽しみに客数が増える時季だが姿はまばら。外国人宿泊客の約6割を占めてきただけに、韓国人客の割合が高いホテルや旅館は大きな打撃を受けている。「これ以上長引けばもたない」と悲痛な声も聞こえ、他地域からの誘客に必死だ。
 「東日本大震災などで客数が減ることはあったが、こんなに続くのは初めて」
 日田市内でホテルを経営する男性はやつれた様子で語った。
 このホテルは宿泊客の8割を外国人が占め、ほとんどが韓国人。十数年前に現地旅行会社の依頼で受け入れて以降、福岡空港から大分県内の観光地を巡る団体の宿泊が順調に増えた。
 状況は今年、一変した。韓国経済の低迷に加え、元徴用工問題を背景とした輸出規制で7月に日韓関係の悪化に拍車が掛かると、客足が一気に遠のいた。8月以降は前年同月に比べ、8~9割減が続く。稼ぎ時の11、12月に至っては95%減。国内客でカバーに努めたものの、7月から11月までの売上高は約6割も減った。
 秋に金融機関から借り入れた運転資金はもう不足している。男性は言う。「あと半年このままなら、廃業も検討せざるを得ない」
 九重町の宝泉寺温泉街にある旅館も、売り上げの約3割を占めていた韓国の団体客がほぼ消えた。昨年12月は20人前後のグループ25組を受け入れたのに対し、今年はわずか5組程度だ。
 60代の男性社長は「韓国人客はもう前のようには戻らない」とみて、対策を急ぐ。通訳を兼ねる韓国人パート従業員1人との契約延長は見送った。自社ホームページや大手予約サイトを使い、国内や中国、台湾などの個人客呼び込みに力を入れる。「少しずつだが客足は回復傾向」という。
 客室数の多い温泉地も厳しい状況は変わらない。別府市旅館ホテル組合連合会の堀精治専務理事(67)は「韓国からの団体客は大きく減ったまま。大分空港の韓国線運休も痛い」。由布院温泉のある由布市まちづくり観光局の生野敬嗣次長(50)は、12月に入って個人、団体客の落ち込みは底を脱したと感じているが「今後を注視したい」と慎重だ。
 現状について、県内の宿泊施設などでつくるインバウンド推進協議会OITA(会員数117)の二宮謙児会長(58)=由布市湯布院町湯平=は「教訓にすべきだ」と訴える。特定の国に依存しすぎる集客構造はリスクがある。「いろんな国の人に大分の魅力を発信し、来てもらう仕組みづくりが大事だ」と話している。
※この記事は、12月25日大分合同新聞朝刊19ページに掲載されています。
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